<「ポストモダン」「例外主義」「体制転換」など、時代を映すキーワードを通じて、冷戦後の世界の変化とこれからの国際秩序を読み解く>

※近年、激動の国際情勢を表現する語彙は、かつてないスピードで更新され続けています。Tech RightからCognitive Warfare、活人感、AI Slopまで――。ウェブ特集「いくつ知ってる? 世界を読み解くキーワード」では、その背景にある文脈とともに解説します。

今の国際情勢は、「ポスト冷戦」という言葉でくくることができる。第2次大戦後、何十年も世界を二分した米ソ冷戦が、1991年のソ連崩壊で終結し、世界はアメリカの独壇場になった。

それは時に「G1(一極構造)」と呼ばれ、その後中国が台頭して「G2(二極構造)」、あるいは絶対的に強い国がないから「Gゼロ」とも呼ばれる。このような冷戦以降の時代を象徴する言葉を振り返ることで、ここまでの40個に上る新語・造語の底流にあるものをえぐり出してみたいと思う。

Postmodern(ポストモダン)

冷戦後に広まった思想の基盤は、冷戦中に既に築かれ始めていた。まだ冷戦時代の60年代、米欧日の諸国では、若者たちが国家、企業という「大人たちがつくった」枠組みに対して、抵抗する機運が高まった。アメリカではベトナム戦争での徴兵に反対する動きが大きな契機となる。

西欧や日本では、「資本家」が格差を生み、人々を酷使して人間性を奪うことへの反感がみられた。近代の標語である進歩、議会制民主主義、合理主義といった価値観にも懐疑の目が向けられ、ヒッピー、フリーセックス、禅修行などが広まった。

さらに草の根民主主義、少数者の権利尊重、多文化主義、環境保護運動、巨大企業への警戒などをひっくるめて「ポストモダン」と呼ばれる。

権威にあらがうヒッピーの思想はポストモダンにつながった
権威にあらがうヒッピーの思想はポストモダンにつながった CLAY GEERDES/GETTY IMAGES
Euphoria(ユーフォリア)(多幸感)
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