[アンカラ 4日 ロイター] - トルコ外務省は4日、欧州連合(EU)が公表したEU加盟候補国に関する年次報告書について、基本的人権、司法体制、キプロス問題に関してトルコへの「偏見に満ち、不当な」見解を示したと反発する声明を出した。

EU欧州委員会は報告書で、EUは相互に関心のある分野でトルコとの関係を進展させてきたものの、選挙で選ばれた公職者や野党指導者、市民社会に対してトルコが採った法的措置は、「中核的な民主主義原則の順守」を巡り同国への懸念を生じさせるものだと記述している。

報告書は、トルコがEU加盟に必要な基本政治基準の面でさらに後退していると指摘。「2018年に加盟交渉が停滞する原因となった根本的要因は解消されないままだ」と断じた。

トルコ外務省はこれに、根拠がなく「二重基準」だと反論。「特に政治基準、ならびに司法と基本的人権の分野に関して、報告書に含まれる根拠のない主張を拒絶する」とした。

キプロス問題について報告書は、トルコが提案する2国家併存を拒否するとともに、トルコによる島内での軍事的な運用とプレゼンス、プロジェクトを批判した。

トルコ外務省はこの点について、ギリシャおよびギリシャ系キプロス政府の「極大主義的な立場」を擁護するものであり、「現実から乖離(かいり)しており、国際法とも整合しない」と反論した。

トルコは1999年から公式なEU加盟候補国だが、人権記録から民主主義の後退に至る幅広い問題が障害となり、加盟交渉は長期間凍結されている。

キプロスはギリシャ主導の短期クーデターを受けて1974年にトルコが侵攻して以来、分裂。現在も、国際的に承認されている南側のギリシャ系キプロスと、トルコのみが承認する北側のトルコ系キプロスに分かれたままだ。ギリシャ系キプロス政府を承認していないトルコは、近年繰り返し2国家併存案を主張しているが、キプロス、ギリシャ、およびEUは拒否している。

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