Parisa Hafezi
[4日 ロイター] - イラン政府は、米中間選挙でトランプ大統領に下された手厳しい審判を歓迎し、有権者が同大統領の始めた戦争を拒絶したと宣言した。一方で、同国は攻撃が再開される可能性に備え、高度な警戒態勢を維持している。
イランの首席交渉官であるガリバフ国会議長はXへの投稿で、「良心のためか生活費のためかはともかく、米国民は『戦争にノー』と言った。われわれはこのメッセージを支持する」と表明。米政府はイランを再び攻撃することで世論を無視すべきではないと述べた。
イランの最高指導者モジタバ師は文書による声明で、どの政党が政権を握ろうと米国の敵意は続くとし、米国への「わずかな服従の傾向さえ」示すことに警告を発した。その上で、「米国は自らの覇権の終わりを遠いものと見ているが、われわれは近いと見ている」と付け加えた。
イランの保守系紙ジャメジャムは、選挙結果を「トランプ主義の黄昏(たそがれ)」と評した。
3日投開票の米中間選挙では、民主党が上下両院の過半数を奪還した。共和党の地盤での民主党の勝利は、トランプ氏の経済運営や、ガソリン価格を押し上げた開戦の決断に対する深い不満を浮き彫りにした。
イランでは、司法府が運営する報道機関がX上で広まっているジョークを紹介。「トランプ氏はイランでの体制転換には失敗したが、テキサスでは成功した」というもので、南部テキサス州で数十年ぶりに民主党が上院選に勝利したことを指している。
ただ、イラン高官2人はロイターに対し、イランの指導部は民主党の勝利を歓迎しているものの、トランプ氏がその埋め合わせに軍事攻撃に踏み切る可能性をイランは懸念しており、高度な警戒態勢を続けていると語った。
選挙後にイラン戦争が再燃しかねないとの懸念の中、仲介役は紛争終結に向けた取り組みを強化している。しかしトランプ氏は3日、投票後の戦闘作戦再開の可能性を排除しなかった。イランも戦争が再開すれば、より広範な報復を計画している。
トランプ氏はFOXニュースのインタビューで、中間選挙で共和党が敗北した一因がイラン戦争だったと認めた。