[ジャカルタ 29日 ロイター] - インドネシア中央銀行のダマヤンティ総裁は29日、指数算出会社MSCIによる同国株式市場の格下げ警告について、「短期的な衝撃」であり、同国は回復するとの見通しを示した。インドネシア商工会議所の会合で述べた。会合には国内有数の企業グループが参加し、株式市場の混乱が議論の中心となった。

MSCIは10月、現在は「新興国市場」に分類されているインドネシア株式市場の分類を「スタンドアローン(独立市場)」に引き下げる可能性があると警告した。MSCIは1月、株式保有構造の不透明さや協調的な取引の疑いを理由に、「フロンティア市場」への格下げを警告していた。今回はそれよりも厳しい措置となる。

予想外の警告を受けて株式市場の売りが加速し、主要株価指数のジャカルタ総合指数は年初来で約40%下落。世界で最も低調な成績となっている。

ダマヤンティ氏は「MSCIを巡る状況は短期的な衝撃と捉えており、懸念の原因となっている問題が解消されれば、再び回復できると期待している」と発言。株価は割安になっており、インドネシアのような国にとって不合理な水準にまで下がっていると指摘した。

その上で、透明性の向上は一朝一夕には実現しないものの、金融サービス庁(OJK)が導入した複数の改革でMSCIの懸念に十分対応できるとの考えを示した。

プラボウォ大統領の弟で実業家のハシム・ジョヨハディクスモ氏は同じ会合で、MSCIの警告は「極めて深刻な問題」であり、さらなる資本流出を招き、ルピア相場を1米ドル=2万2000ルピアまで押し下げる可能性があると述べた。

ルピアは足元で1ドル=1万8100ルピア前後と、既に過去最安値に近い水準で取引されている。

同氏は、大幅なルピア安は「政治面でも極めて大きな悪影響」を及ぼす可能性があるとした。

ダマヤンティ氏は、中銀が引き続きルピアの安定に注力すると述べた。

OJKのデウィ長官は29日の会合で、資本市場改革に取り組む方針を改めて表明し、国内経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は引き続き健全だと強調した。

OJKは、株式保有が一部の株主に集中する銘柄に関する規則の強化や、最低浮動株比率の引き上げなどの措置を導入している。

長官は「MSCIがわれわれの対応で不十分だと判断したのは、規則の執行だった。私は規制当局の責任者として、大胆かつ意欲的に改革を続けていくことを納得してもらう」と述べた。

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