[シンガポール 29日 ロイター] - 29日の取引で米短期国債の利回りが低下した。米連邦準備理事会(FRB)がインフレの高止まりを認めつつも政策金利を据え置き、米経済の力強さに自信を示したことから、政策見通しが不透明な中、市場参加者が利上げ観測を見直した。
FRBの政策に最も敏感に反応する2年債利回りは、アジア時間に5.4ベーシスポイント(bp)低下し、4.680%となった。28日にはFRBの政策決定前に、一時4.788%まで上昇していた。
FRBは28日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを10対2で決めた。9月には利上げを実施していた。
インフレは「依然として高水準にある」と指摘したが、来週に米中間選挙を控える中、金利変更を見送り、さらなる物価指標を見極めることを選んだ。
バンク・オブ・シンガポールのマンスール・モヒウディン・チーフマクロストラテジストは、12月の再利上げが見込まれる中で今回据え置いたものの、ウォーシュFRB議長が明確な指針を示さなかったため、政策の方向性が分かりにくくなったと指摘した。
FRBは経済評価を9月会合時の「堅調」から「力強い」に引き上げた一方、成長加速がインフレ圧力を高める可能性も示した。
ただ、ウォーシュ氏は、成長を鈍化させたり失業率を上昇させたりすることなく、インフレ率を目標の2%に引き下げられると述べた。
金融市場は今後数カ月にさらに2回程度の利上げを織り込んでいるが、その確信度は28日のウォーシュ氏の発言前よりやや低下した。CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込む12月の利上げ確率は78%となっている。