Daniel Wiessner
[14日 ロイター] - 米メリーランド州ボルティモアの連邦地裁は14日、米政府と取引する企業の多様性・公平性・包摂性(DEI)の取り組みを排除するトランプ米大統領の大統領令について、差し止めを認めない判断を示した。
アベルソン判事は、大学教員やマイノリティーの企業経営者を代表する団体が、大統領令の適用範囲が広すぎると立証できなかったとした。
トランプ氏が3月に署名した大統領令は、連邦政府の契約企業による「人種差別的なDEI活動」を禁止し、順守していることを書面で証明するよう求めている。従わない企業は契約を失い、連邦虚偽請求取締法違反の疑いで調査を受ける可能性がある。
原告側の団体は訴訟で、大統領令が全てのDEIを違法な人種差別に当たると誤って前提にしており、米憲法で保護された言論にも適用が及ぶと主張している。しかし、アベルソン判事は、大統領令が定義する違法行為の範囲はもっと狭いと指摘した。
判事は「この大統領令が契約企業に禁じているのは、人種や民族に基づく意図的な差別という、連邦法ですでに禁止されている行為だけだ」と記した。
判事は、4月に提起された訴訟で結論が出るまで大統領令を差し止めるよう求めた原告団体の申し立てを退けた。
原告側の代理人を務める進歩派の法律団体デモクラシー・フォワードは声明で、大統領令がDEIプログラムを広く禁止するものではないことが明確になったため、今回の判断は連邦政府の契約企業に安心感を与えるものだとした。
米司法省はコメント要請に直ちに応じなかった。