Ann Saphir
[サンフランシスコ 14日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は14日、過度に高いインフレを抑制するため、米連邦準備理事会(FRB)は短期金利のさらなる引き上げが必要になる可能性が高いとの見方を示した。ただ、10月27─28日の会合で利上げする必要はないとの考えも示唆した。
ロイターのインタビューで「追加の調整が必要になる可能性の方が高いが、時期についてはまだ議論中だ」とし、「限られた情報で決定を下さなければならないという切迫感はない。必要な時間はあると考えている」と述べた。
他のFRB当局者数人もここ数週間、今月の利上げの可能性は低いことを示唆している。FRBの政策金利は3.75─4.00%で、長期の借り入れコストはさらに高い。7.5%の住宅ローン金利などは、経済の一部で需要を抑制する効果が一段と鮮明になっている。
デイリー氏は、経済情勢に応じた政策対応の考え方を示す「反応関数」を金融市場が理解していると感じていると述べた。その例として、14日発表の消費者物価指数(CPI)統計に対する市場の反応を挙げた。9月のCPI上昇率は前年同月比3.7%に加速し、エコノミスト予想をやや上回った。
デイリー氏は、市場の当初の反応は「強い」もので、金利先物市場では10月の利上げを見込む取引が急増したが、投資家は統計の詳細を分析した後、「落ち着きを取り戻した」と指摘した。統計では、全体の物価上昇を押し上げたのはガソリン価格の上昇で、基調的なインフレ率は依然として高止まりしているものの、急上昇に転じたわけではなかった。
デイリー氏は「今回の統計は明らかに、インフレリスクが依然として高いことを示している」とした上で、「インフレリスクは一段と高まったが、リスクは現実に起きたことではない。適切な判断を下す時間があるのに、リスクに反応して行動するのは賢明ではないと感じる」と述べた。
労働市場が引き続き安定していることで、FRBには物価安定に注力する余地があるとした。
ただ、「急ぐ必要がないのに、なぜあえて急ぐのか。時間をかけて慎重に検討すればよいのではないか。この先も会合はある」と述べた。
金融市場は現在、次回会合で2会合連続の利上げが実施される確率を約40%織り込んでいる。統計発表前から上昇したものの、利上げはもはや最も可能性の高いシナリオではなくなっている。