Robert Harvey
[ロンドン 14日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は14日、中東緊迫化やロシアの製油所への攻撃で石油生産が抑制される中、ディーゼル燃料(軽油)の供給のひっ迫が2027年まで続く可能性があるとの見方を示した。月報で「過去最高水準の軽油価格は、実質所得や企業活動、インフレなどに影響を及ぼし、経済的影響が広がっている」と指摘した。
9月の中東とロシアからの軽油輸出は合計で日量130万バレル減少した。26年末に向けて製油所の操業が回復し、在庫の補充が始まると予想するものの、軽油やジェット燃料などの減少分を補うのには不十分だと見ている。
軽油は産業分野や農業、輸送など使用範囲が広い。価格高騰に伴う政治的な圧力が高まる中、IEA加盟国は価格抑制のため、石油と軽油計1億バレルの備蓄放出に向けた調整を進めている。
IEAによる26年の世界の石油需要見通しは日量260万バレル減で、うち25%を軽油が占める。これに対し、供給量は日量580万バレル減少し、27年には日量770万バレル増に転じると見込んでいる。
IEAは今年3月に最大4億バレルの石油備蓄の協調放出を主導した。ただ9月の放出ペースは日量約27万バレルと、3─6月平均の日量220万バレルから減少した。9月末時点での放出量は合計で3億3100万バレル。欧州の4600万バレルなどは未放出のままだ。
湾岸産油国からの原油輸出は9月に日量440万バレル増え、イラン交戦前の水準の約75%となったものの、足元の攻撃激化により、回復が阻害される恐れがある。