[14日 ロイター] - 米金融大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)が14日発表した2026年第3・四半期(26年7─9月期)決算は、純利益が69億ドル(1株当たり0.91ドル)だった。トレーディング業務の低迷が響いた。
マネーロンダリング(資金洗浄)の疑いがある取引を検知できなかったことに対する規制当局の制裁金に関連し、12億ドルの費用計上も明らかにした。
第3・四半期の純利益は69億ドル(1株当たり0.91ドル)で、前年同期の83億ドル(同1.04ドル)から減少した。
12億ドルの制裁金関連費用計上を除いた1株当たり利益は1.08ドルで、LSEGがまとめた予想の1.10ドルを下回った。
米銀2位の同行株は8%超下落し、5月以来の安値を付けた。
セールスおよびトレーディング収入は5%減の51億ドル。株式部門のトレーディング収入が四半期ベースで過去最高を記録したものの、債券・為替・コモディティー(FICC)事業の不振がこれを打ち消した。同行は前月、四半期のセールスおよびトレーディング収入は前年比ほぼ横ばいとの見通しを示していた。
FICCのトレーディング収入は17%減少した。主にモーゲージ、地方債、クレジットの低迷が響いた。
アラステア・ボースウィック最高財務責任者(CFO)は「顧客の活動減少や、金利の大幅な変化を含む市場環境の変化が、クレジット、モーゲージ、地方債を含む当行の主力FICC事業に大きな影響を与えた」と述べた。
一方、純金利収入(NII、融資の受取利息と預金の支払利息の差)は、融資・預金残高の増加と固定金利資産の価格見直しを背景に8%増加した。同行は、金利収入が第4・四半期に前四半期比で改善すると見込んでいる。2027年通期のNIIの伸びは8%以上と予想している。
投資銀行業務による手数料収入は11%減の18億ドルとなった。同行は前月、取引活動が活発化した一部事業で十分な態勢を整えられていなかったとして、少なくとも10%の減少を予想していた。
アラステア・ボースウィック最高財務責任者(CFO)は「ディールメイキングを巡る環境は堅調を維持している。かなり活発な環境だ」と述べ、同行の投資銀行業務のパイプラインは厚いと強調した。
投資銀行業務の手数料は四半期ごとの変動が大きく、取引の成約時期に左右される。取引のタイミングは市場環境や規制当局の承認を受けて前後することが多い。
<規制当局との和解に伴う費用計上>
米財務省は13日、BofAがマネーロンダリングなど不正取引の監視を適切に行わなかったとして、総額12億1000万ドルの制裁金を科した。
ボースウィックCFOは電話による記者説明会で、同行は和解に向けて規制当局とかねてから協議を続けてきたと説明。マネーロンダリング対策を強化するため、数千人規模の人員を追加投入してきたと述べた。
アナリストらは、今回の制裁金は同行への否定的な見方を強め、費用や同意命令の継続期間を巡る懸念を高める公算が大きいと指摘した。
ブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は在任期間について問われ、「後継者の選定は取締役会の判断だ」と応じた。モイニハン氏は2010年から同行のかじ取りを担っており、米大手銀行で最も長期にわたりCEOを務める人物の一人となっている。