[14日 ロイター] - 世界最大の資産運用会社、米ブラックロックが14日発表した第3・四半期(7─9月)決算は、運用資産が増加し増益となった。顧客資金の運用で得る手数料収入が増えた。

同社株は取引開始前の時間外取引で3.1%上昇した。

純利益は16億6000万ドル(1株当たり10.57ドル)。前年同期は13億2000万ドル(同8.43ドル)。

運用資産残高は前年同期の13兆4600億ドルから15兆4900億ドルに増えた。

主力のiシェアーズ上場投資信託(ETF)に1345億ドルの新規資金が流入したことに加え、堅調な株式市場を背景に保有資産の評価額が上昇したことが寄与した。

ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は声明で「市場のファンダメンタルズは強固で十分な支えがある。新技術が利益率の上昇と利益成長の勢いを後押ししている」と述べた。

資産運用会社は今年、通商政策の変化やイラン紛争に伴う市場の変動への対応を迫られてきた。ただ、米国株式市場は人工知能(AI)関連株の上昇に支えられ、底堅さを保ってきた。主要株価指数のS&P総合500種指数は第3・四半期を通じて上昇を続け、最高値圏にある。

第3・四半期の債券商品への純流入額はに782億ドルとなった。足元の米国債の急落にもかかわらず、投資家の需要が強いことを示した。

<プライベート市場への進出を加速>

ブラックロックは近年、プライベートクレジット市場への進出を加速させている。主な収益源であるETFよりも手数料が高い。ETFで収益を伸ばすには多額の資金流入が必要となる。

同社は2020年代末までに売上高を350億ドル超とし、その30%超をプライベート市場とテクノロジー事業で稼ぐ計画を示している。

プライベートクレジット業界に対しては、人工知能(AI)による事業への打撃を特に受けやすいとされるソフトウエア企業への融資状況や、プライベート市場の資産評価の不透明さに対する懸念から、投資家の厳しい目が向けられている。

こうした懸念を背景に、ここ数四半期は投資家からの解約請求が急増した。ただ、積み上がった解約請求は解消に向かいつつあるようだ。プライベートクレジットファンドを運用する大手の大半が、第3・四半期に解約請求の減速を報告している。

ブラックロック傘下のHPSコーポレート・レンディング・ファンドでは、解約請求の対象となった持ち分の割合が、第2・四半期の13.3%から直近の四半期には約11.5%に低下した。

ブラックロックはプライベート市場事業の売上高を個別に開示していないが、同分野への第3・四半期の純流入額は153億1000万ドルだった。

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