[14日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)チーフエコノミストのヒュー・ピル氏は14日、市場が今後1年間に1回当たり0.25%ポイントの利上げを計4回織り込んでいることについて、懐疑的な見方を示した。ピル氏は9月の金融政策決定で利上げを支持していた。
ピル氏は、バンコクで開かれている国際通貨基金(IMF)会合に合わせてシティが主催したイベントで「市場の織り込みに沿って25ベーシスポイント(bp)の利上げを4回行うことが必要なのかどうか。この点に関しては私はやや懐疑的だ」と述べた。
「金融政策を適切なものにすることが重要だ。そのためにはまだやるべきことがあるが、今後1年間に4回の利上げが適切なのだろうか」と語った。
9月の金融政策委員会(MPC)では、ピル氏と他の委員2人が利上げに票を投じた。一方、ベイリー総裁を含む過半数の委員は、中東紛争がインフレに及ぼす影響を見極める必要があるとして、金利据え置きを支持した。
ただ、複数の政策委員は、紛争が続けば利上げが必要になる可能性があると警告した。ベイリー氏は13日、エネルギー価格急騰による物価全般への上昇圧力はこれまでのところ抑えられているとする従来の見解をあらためて示しながらも、「現状が長引くほど厳しい状況となる」と述べた。
市場は11月の次回MPCで0.25%ポイントの利上げをほぼ確実視し、その後2027年9月までにさらに3回の利上げを織り込んでいる。
ピル氏は、湾岸地域の紛争が続く中、MPC内の見解の相違は縮小したと指摘。「国内への影響として、インフレ圧力がより長期化することが一段と明確になり、インフレが自律的に持続する勢いを持ち始めるリスクも、より明確になっていると思う」と語った。
賃金上昇率の鈍化はインフレ見通しにとって好ましい動きだとしながらも、上昇率は「よく見ても」、英中銀の2%のインフレ目標と整合的な範囲の上限付近にとどまっていると述べた。