[10日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は10日、ロシア・シベリアのペスト研究所で今月職員が肺炎で死亡した問題で、肺炎の原因は依然として特定できておらず、ペストの症例は確認されていないと発表した。
WHOによると、ロシアの国家規制当局から、当該職員および接触者に対する検査の結果、検査対象となった重大な脅威となる病原体について陰性だったとの報告があった。接触者にはこれまでに症状は見られず、この件に関連する重度の肺炎の追加症例も確認されていないという。
WHOは「提供された情報に基づき、WHOは今回の事象に関連した持続的な感染拡大の証拠を特定していない。主な不確実性として、死亡した職員について確定診断が下されていないことがなお残っている」との声明を発表した。
この職員は2日に体調を崩し、詳細が明らかにされていない状況下で死亡した。これを受け、当局は約200人を隔離し、ソーシャルメディア上では公衆衛生を巡る懸念が広がった。
ロシア当局は、同職員は適切にワクチン接種を受けており、体内から業務に関連する微生物は検出されなかったと説明した。8日には接触者全員に対する健康観察を完了したと発表。定められた手順に従い、WHOに完全な情報を提供したとしている。
新型コロナウイルス感染症は、中国で急速に広がる致命的な呼吸器疾患の集団発生から始まったため、世界の保健当局は原因不明の致命的な肺炎症例に対して特に警戒を強めている。一方で個々の肺炎症例の原因は、多くの場合特定できない。