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[パリ 12日 ロイター] - フランスの高級ブランド大手、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)が12日発表した2026年第3・四半期決算は、為替変動の影響を除いたオーガニック売上高が前年同期比1%増の185億ユーロ(約207億ドル)となり、伸び率は調査会社ビジブル・アルファがまとめた市場予想の1.3%に届かなかった。

中国の消費者の購買意欲が急激に悪化し、主力ブランドのルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオールの販売に打撃を与えたのが要因。年間3500億ドル規模の高級ブランド業界は3年連続で縮小しており、LVMHの業績が予想を下回ったことは回復に苦戦するとの懸念を強めることになりそうだ。

バッグ「バーキン」で知られるフランスの高級ブランド大手エルメスと、グッチを抱えるケリングは第3・四半期決算を来週公表する。

欧州高級ブランド大手の時価総額は今年に入ってから約3300億ユーロ減っており、LVMHだけでも約40%の喪失。決算発表後にLVMHの米国上場株は3%超下落した。

LVMHの売上高の半分弱を占めるファッション・皮革製品部門のオーガニック売上高は前年同期比で5%減り、減少率は市場予想の1.8%より大きかった。

米銀行大手バンク・オブ・アメリカのアナリストらは顧客向けのメモで「決算内容は、業界全体にとって引き続きマイナス要因となる可能性が高いと考えている」と指摘した。

RBCのアナリスト、ピラル・ダダニア氏は、決算発表を受けてLVMHや同業他社の株価に「軽微な圧力」がかかると予想していると言及した。

投資家の懸念をさらに強めているのは、ブルガリやティファニーなどのブランドを擁するLVMHの時計・宝飾品部門の成長率が6%と、26年上半期の9%から鈍化したことだ。

多くの消費者がハンドバッグやファッションよりも価値が高いと見なしている「ハード・ラグジュアリー」部門は、これまで景気後退の影響をおおむね免れてきた。しかし、一部のアナリストは最近、ハード・ラグジュアリーの回復力が弱まりつつある可能性があると警告している。

中国がけん引するアジア地域の第3・四半期の売上高は前年同期比で5%減。一方、米国では5%伸びた。

LVMHのセシル・カバニス最高財務責任者(CFO)はアナリストらに対して「特に第3・四半期は、アジアはマクロ経済要因による中国の消費者心理の急激な悪化の影響を受け、自由裁量支出に顕著な影響が及んだ」と説明した。

中国は世界の高級品購入額の約5分の1を占めており、長らく成長を引っ張ってきた。しかし、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後に需要が急激に弱まっている。

LVMHのファッション・皮革製品部門は、グループ内で群を抜いて大きいルイ・ヴィトンが主導している。だが、最近は勢いが鈍っている。

ルイ・ヴィトンは、中国の飲料店チェーン「モリーティー」のロゴが、ルイ・ヴィトンのハンドバッグなどにあしらわれている「モノグラム・フラワー」と呼ばれる花の模様に酷似しているとして商標権侵害で提訴した。ただ、この訴訟に対しては中国国内で反発する声が出ている。

クリスチャン・ディオールのように、ルイ・ヴィトンもクリエイティブ・ディレクターを交代させる可能性があるのかどうかを問われたカバニス氏は、コメントを差し控えた。その上で、ルイ・ヴィトンは革新と伝統の適切なバランスを見いだす必要があるとし、ブランドの再生には値下げのような「抜本的な措置」を講じるべきではないとの見解を示した。

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