Nick Carey Giulio Piovaccari

[パリ 12日 ロイター] - フランスで開幕した自動車国際展示会「パリモーターショー」で12日、欧州メーカーは欧州連合(EU)による中国製ハイブリッド車(HV)輸出規制を追い風に、一連の新モデルを発表して中国からの攻勢に対する反撃に出た。ただ中国メーカーも欧州への進出を拡大させている。

欧米自動車大手ステランティス はシェア奪還に向けた取り組みの一環として、欧州ブランド全体で新に6車種を発表するとともに、9種類のコンセプトカーを披露した。

アントニオ・フィロサ最高経営責任者(CEO)は11日、シトロエンの名車「2CV」の電気自動車(EV)版を紹介し、「欧州のアイコンの再発明」だと自賛した。また同社の技術責任者は中国式の速い生産サイクルを採用すると説明した。

仏ルノー の成長担当責任者ファブリス・カンボリーブ氏は12日、今後12カ月間でフランス国内のEV生産を少なくとも50%増やす可能性があると述べた。

ショーにはBYD(比亜迪) や奇瑞汽車(チェリー・オートモービル) など中国メーカー20社も参加し、その数は24年から倍増した。

開幕の数日前、EUと中国は中国製HVのEU向け輸出抑制で合意し、欧州委員会高官によると、年間35万台の上限を設けることになった。

ステランティスのアントニオ・フィロサ最高経営責任者(CEO)は合意について「良い一里塚」だと歓迎した。

ルノーのフランソワ・プロボストCEOは、EUにおける中国製HVの輸入急増が「持続可能ではない」と述べ、今回の合意を「貿易戦争よりは良い」と評した。

一方、中国・長安汽車 の趙非社長は、合意を「それほど懸念していない」と発言。欧州が現地生産規制を導入する前段階とみられるが、現地生産の立ち上げによって対応できるとの考えを示した。

BYDは合意が短期的には圧力になるものの、欧州へのコミットメントは変わらないと表明した。

中国の自動車販売台数は2026年上半期に20%減少し、メーカーは海外展開を拡大する必要性に迫られている。米国が中国製自動車を事実上閉め出す中、欧州は中国にとって最大の輸出先だ。

国際自動車工業連合会(OICEA)のフランソワ・ルディエ事務総長は「(中国メーカーが)欧州への輸出をやめれば、他で稼ぐことができないため破綻する」と述べた。

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