Rae Wee
[バンコク 12日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は12日、アジアで人工知能(AI)の導入が既存の格差を深めることなく均等に拡大すれば、一部で進む高齢化に伴う労働力減少を補う可能性があるとの見方を示した。
IMFのゲオルギエワ専務理事は、アジアの課題と機会を扱ったIMF書籍の発表会で、同地域が直面する3つの大きな「変革」として人口動態、経済統合、AIを中心とする技術を挙げた。
同氏は「高齢化が進むアジアの先進国・地域では、AIが成長率を0.5─1%ポイント押し上げると予想される。注目すべきは、各国がこうした生産性向上と成長を実現すれば、人口動態による下押し圧力を十二分に相殺することだ」と述べた。
ただ、IMFのクリシュナ・スリニバサン・アジア太平洋局長は、政策担当者はAI導入の恩恵と、アジア各国間の格差拡大リスクを比較衡量する必要があると指摘。
バンコクで行われたIMF・世界銀行年次総会の一環で開かれた発表会で「重要なのは、AIが労働者の能力を向上させるのか、仕事を自動化するのかという点だ。先進国は確実に影響を受けやすいが、恩恵を得る態勢もより整っている。新興国は影響を受けにくい一方、恩恵を取り込む態勢も十分でない」と述べた。
また「技能と生産性を高める改革が行われれば導入が10年以上前倒しでき、これは明るい材料だ」と述べた。