Elizabeth Piper
[ロンドン 12日 ロイター] - バーナム英首相は12日に議会で演説し、来月開催予定の英・欧州連合(EU)首脳会議で通商関係の改善に向けた合意の実現を目指す考えを示すとともに、将来的なEUとの関係強化について議会の支持を求めた。
バーナム氏は11月20日に英・EU首脳会議を開催すると正式に表明。スターマー前首相の辞任に伴い延期されていた同会議に関してバーナム氏は、食品基準の整合化、排出量取引制度の連携、若者の居住・就労・留学機会の拡大に関する合意の前進に期待し、これらが経済成長の促進につながるとの認識を示した。
EUとの関係を将来的にさらに緊密化する可能性にバーナム氏が言及したことで、議会内に波紋が広がった。それでもバーナム氏は「英国の利益のため、このような合意を実現することが重要だ。経済成長の促進や移民管理、価値観と安全保障の維持を真剣に考えるなら、EUとの関係について議論しなければならない。現状維持では不十分だ」と強調した。
2016年の国民投票でEU残留を支持していたバーナム氏は、英国はEU離脱(ブレグジット)の恩恵を十分に受けておらず、EUとの関係を改めて冷静に見直すべきだと主張している。
これに対し最大野党保守党のバデノック党首は、EU再加盟が英国の問題を解決するとの考えは「安易な発想だ」と批判した。一方自由民主党のデービー党首は、英国はEUの正式加盟国に復帰すべきだとの考えを明らかにした。
バーナム氏は将来のEUとの関係について最終的な判断は国民が下すべきだとの見解を改めて打ち出すとともに、世論調査ではブレグジット後にEU再加盟を支持する意見が増えていると指摘した。
もっともEU予算への拠出やユーロ導入の是非を尋ねると、再加盟支持率は低下する傾向がある。
バーナム氏は「現在の世論は、私が提案するような現実的なアプローチを支持していると確信している。停滞と分断の10年に区切りをつけ、国を前進させるために必要なリーダーシップだ」と訴えた。