Nolan D. McCaskill Andrew Goudsward Doina Chiacu
[ワシントン 12日 ロイター] - 米当局は12日、ワシントンにある民主党のオマル下院議員(ミネソタ州選出)の自宅を家宅捜索した。米司法省が明らかにした。進行中の捜査の一環としている。同氏はトランプ大統領を公然と批判してきた人物で、トランプ氏から政治的な侮辱の標的にされてきた。
関係者によると、捜査は移民手続きに絡む不正容疑に関するもので、ソマリア生まれのオマル氏が子どものころ、父親が記入した移民関連書類も対象となっている。
オマル氏は交流サイト(SNS)への投稿で、大統領の政敵を標的にするために政府が利用されていると批判。「トランプ氏は10年にわたり、根拠のないうそと中傷で私を標的にしてきた」とし、「今回の件は、同氏による政治的威圧がさらにエスカレートした最新の例にすぎない。私は沈黙しない」と書き込んだ。
オマル氏は11月3日の中間選挙で5選を目指している。
司法省報道官は、同省が取得した裁判所の捜索令状を国土安全保障捜査局が執行したと説明。「この執行措置は、現在進行中の連邦捜査の一環だ」と述べた。国土安全保障捜査局は、米移民・税関捜査局(ICE)の一部門。
トランプ米政権で国境対策を統括するトム・ホーマン氏はFOXビジネス・ネットワークに対し、司法省が国土安全保障省と共に捜査を主導していると述べた。進行中の刑事捜査の詳細については言及を控えた。
マリン国土安全保障長官は9月、オマル氏一家の米国入国を巡る捜査について「何かが起きる」と発言。保守派ポッドキャスターに対し「そもそもこの国にいるべきでなかったと証明できれば、国外退去させる」と述べていた。
今回の家宅捜索は、トランプ氏の共和党が議会の多数派維持を目指す中間選挙まで3週間余りの時期に行われた。
司法省の方針では、選挙結果に影響を及ぼしたり、候補者や政党に利益をもたらしたりする目的で、連邦検察官や捜査官が措置の実施時期を決めることを禁じている。同省は従来、選挙前の約60日間は候補者に対する捜査措置を控えてきた。
下院民主党トップのジェフリーズ院内総務ら党指導部は声明で、家宅捜索は「極めて憂慮すべき」で、トランプ氏の敵対者に対する連邦政府の武器化について「深刻な問題を提起する」と懸念を示した。
ミネソタ州のウォルズ知事は「米国民はこの行為の本質を見抜いている。トランプ大統領は選挙を数週間後に控え、権力を乱用して政敵を追い詰めている」とSNSに投稿した。