有用性と優位性は違う
量子優位性に向けた第一歩は、23年にIBMとカリフォルニア大学バークレー校の共同研究で始まった。その時使われた量子コンピューターは、従来のスーパーコンピューターでは処理できない計算もできる大規模なものだった。IBMはこのマイルストーンを「量子有用性」と呼び、同年6月のネイチャー誌の表紙に「ノイズをはねのけて」という見出し入りで紹介された。
だが、有用性と優位性は違う。量子コンピューターそのものの性能に関心があるのは、量子力学者くらいだろう。そこでガンベッタは24年、より具体的な予測を示した。量子コンピューターは26年までに、現在有償で解決されている課題で、古典コンピューターを凌駕する、というものだ。ただしそれは、古典コンピューターと量子コンピューターという2つの世界の協力が必要だ。
※この記事は前編です。後編は10月8日(木)に公開されます。
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