[ワシントン 1日 ロイター] - 米労働省が1日発表した9月26日までの週の​新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前‌週比1000件減の19万7000件と、1969年以来、約57年ぶりの低水準に迫った。9月の一時解雇(レイオフ)も減少し、企業が採用拡大に慎重な姿勢を続ける中でも、労働市場の安定が維持されていることを示唆した。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は20万件だった。

一部のエコノミストは、一時解雇の歴史的な低水準が今後も続けば、労働市場の過熱を巡る疑念が強まり、金融政策への影響もあり得ると指摘する。サンタンデール ・US・キャピタル・マーケッツの米国チーフ エコノミスト 、スティーブン ・スタンレー氏は、連邦公開市場委員会(FOMC)に言及し、「われわれはまだその結果に近づいているようには見えないが、これはFOMCが注視しているとみられる新たなリスクだ」と語った。

今回の失業保険申請​件数のデ⁠ータは、9月の雇用統計の調査期間と重なっていない。

9月19日までの1週間の継続受給件数(季節調整済み)は1万1000件減の170万1000件と、2023年4月以来の低水準となった。継続受給件数は今年のレンジの下限付近にあるものの、職を失った人の中には長期の失業に陥っているケースもある。

エコノミストらは、堅調な企業収益の伸びと底堅い内需が当面は労働者を一時解雇から守っているとの見方を示す。ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのチーフエコノミスト、カール・ワインバーグ氏は「高止まりするエネルギー価格と原材料価格を背景に、企業はどこかの時点で、利益率を守るため限界的な労働者を解雇せざるを得なくなるだろうが、現時点でその兆候は見られない」と述べた。

<企業は様子見姿勢>

これとは別に再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが発表した統計による​と、 米企業が9月​に発表した人⁠員削減計画数は18%減の4万3281人となった。前年同月比では20%減。年初来では57万3195人と、2025年の同時期と比べて39%減少した。第3・四半期の人員削減計画数は43%減少した。

ただ、企業は従業員の増員を急いでいない。9月の採用計画数は9万0787人増加した。8月の1万2325人からは急増したものの、新規人材採用意欲は前年同月比で23%減少しており、同月としては2011年以降の低水準となった。

アンディ・チャレンジャー最高収益責任者(CRO)は、通常9月から始まる季節労働の採用急増が今年は見られないと指摘。「企業は現在、様子見の時期にある」とし、「企業はエネルギー価格の高騰、イランとの戦争による不透明感、採用コストを押し上げる利上げに加え、医療費が急増する可能性にも直面している」と述べた。

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