Stefanno Sulaiman Stanley Widianto
[ジャカルタ 1日 ロイター] - インドネシアのプラボウォ大統領は1日、内閣改造を実施し、外相に国連大使を務めたキャリア外交官のアルマナタ・ナシル氏を任命した。同大統領は先月、プルバヤ財務相を解任し、後任にスアハシル財務副大臣を充てていた。
退任するスギオノ外相は人間開発・文化担当調整相に就いた。
ナシル氏はスギオノ氏の下で外務副大臣を務めた。同氏の起用により、外務省内の刷新が進むとみられる。
ナシル氏は就任式後、地域の安定維持や多国間主義の推進を優先課題に挙げた。
インドネシア長年、「自由かつ積極的」な非同盟を外交の原則としてきた。
インドネシア国家研究イノベーション庁の外交政策アナリスト、デウィ・フォルトゥナ・アンワル氏は、2024年に署名した中国との共同声明が波紋を呼んだことを挙げ、外交官として長いキャリアを持つナシル氏の下で、外務省はあらゆる外交合意をより綿密に精査するよう迫られるとの見方を示した。また東南アジア諸国連合(ASEAN)のミャンマーへの関与を巡り、ナシル氏がASEAN内での「インドネシアの存在感を再び高める」ことに貢献することを期待していると語った。
インドネシアは、南シナ海のナトゥナ諸島周辺の資源開発を巡り中国と対立し、両国の主張が重なる海域は存在しないとの立場をとってきた。プラボウォ政権下で24年に署名した共同声明は、「両国が権利を主張する重複海域で」の事業推進を約束する内容で、南シナ海の広い範囲に及ぶ中国の領有権主張を認めたものと広く受け止められた。