Christina Amann Rachel More
[ミュンヘン 30日 ロイター] - ドイツ高級車大手BMWは30日、人工知能(AI)の活用や管理職の削減、新型車2モデルの投入を柱とする事業再構築計画を発表した。相次ぐ利益見通しの下方修正や株価低迷を受け、投資家の信頼回復を目指す。
欧州の自動車業界は需要低迷や中国メーカーとの競争、米国の関税を背景に厳しい事業環境に直面している。BMWは6月、中国事業の低迷を理由に3年余りで3回目となる業績予想の下方修正を発表し、経営の安定性に対する投資家の信頼が揺らいだ。
今回の計画では、中期的には主力の自動車事業の利益率を2028年までに3-5%とする目標を設定し、30年代初めには8-10%に回復させることを目指す。直近の決算では2.3%だった。また27年半ばまでに事業部門とそれに伴う管理職ポストを20%削減。組織の効率化や意思決定の迅速化に向け、AIを中心的に活用する方針だ。
5月に生産部門トップから最高経営責任者(CEO)に就任したミラン・ネデリコビッチ氏は計画について「今後数年の自動車業界を特徴付ける、ますます激しい競争に対応する助けになる」と述べた一方で、「コスト削減プログラムではない」と強調した。
主要市場で需要動向の違いが鮮明になっていることを受け、商品戦略も見直す。欧州では28年からエントリー価格帯の電気自動車(EV)を投入しつつ、米国では富裕層を狙った新型高級スポーツタイプ多目的車(SUV)を展開する。さらに中国では生産の現地化を一段と進め、自動運転や統合ソフトウエアなどの技術について現地企業との連携を強化する。中国から東南アジアへの輸出も検討している。
ネデリコビッチ氏は「事業環境が一段と厳しくなる中、われわれは自社を再構築するための初期措置を定め、強力に実行していく」と述べた。