Stella Qiu Wayne Cole
[シドニー 30日 ロイター] - オーストラリア統計局が30日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は、燃料価格の急騰を受けて前年同月比の上昇率が加速した。コアインフレ率も3カ月連続で高止まりし、需要抑制を狙った4回の利上げの効果はほとんど見られなかった。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は根強いインフレを受け、29日に政策金利を15年ぶりの高水準となる4.6%に引き上げ、必要に応じて追加利上げを実施する用意があると表明した。今年の利上げ幅は計1%ポイントに達し、他の多くの先進国を大きく上回るペースとなっている。
ただ、CPI上昇率は市場予想をやや下回り、豪ドルは0.3%下落し、0.6964米ドルを付けた。3年債先物は8ベーシスポイント(bp)上昇し、95.10となった。スワップ市場が織り込む11月の利上げ確率は、従来の35%から20%に低下した。
CPIは前月比0.4%上昇し、7月の1.0%上昇から伸びが鈍化した。市場予想の0.5%上昇をわずかに下回った。前年比の上昇率は4.0%で、7月の3.5%から加速した。
コアインフレ率を示すトリム平均値は前月比0.2%上昇と、こちらも市場予想の0.3%上昇を下回った。前年比の上昇率は3.6%。
オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのエコノミスト、ハリー・マコーリー氏は「原油価格の高止まりが物価に波及しており、コアとなる財・サービスに対する物価上昇圧力が維持されている。この傾向は2027年まで続くと予想している」と指摘。「原油価格が1バレル当たり100ドルを上回る状態が長期化すれば、26年にさらなる利上げが行われるリスクが高まる」と述べた。
8月の燃料価格は前月比14.8%上昇した。原油価格の上昇と政府による減税措置の終了が背景。
新築住宅価格は前年比5.4%上昇。建設業者がコスト上昇分を消費者に転嫁した。電気料金は前年比で13.2%上昇した。
ウエストパック銀行のチーフエコノミスト、ルーシー・エリス氏は「中東紛争に恒久的な解決がもたらされない限り、あるいはオーストラリアのエネルギー関連コストの見通しを大幅に引き下げるような他の出来事が起こらない限り、11月の利上げが現在、基本シナリオとなっている」と語った。