[リバプール(英イングランド) 29日 ロイター] - バーナム英首相は29日、欧州連合(EU)との関係強化に向けて合意形成を目指すと表明した。英国のEU離脱を巡る深刻な分断を再燃させる可能性がある。
英国が国民投票でEU離脱を選択してから10年が経過した。この間、不安定な政治情勢や低成長が続き、最大かつ最も近い貿易相手であるEUとの関係をどこまで深めるべきかを巡る議論が国を二分してきた。
バーナム氏は29日に開かれた与党労働党の年次大会で、「ブレグジット(英国のEU離脱)は利益よりも弊害の方が大きかった」と述べ、経済成長と繁栄の促進に向け、11月のEUとの首脳会議を関係再構築の次の一歩と位置づけた。
「首脳会議を機に、英国と欧州のパートナー諸国との長期的な関係について、私が考えるさまざまな選択肢を皆さんや国民に示したい」と語った。
その上で、「いずれかの選択肢について合意を見いだせるか探りたい」とした。
調査会社ユーガブが6月に実施した世論調査では、有権者の55%がEUへの再加盟を支持し、34%が反対した。同じ調査の別の質問では、EUへの再加盟や単一市場、関税同盟への復帰を伴わない関係強化を59%が支持した。
EUは安全保障・防衛の強化に向けて英国との関係を深める考えを歓迎しているが、首脳会議の具体的な目標は示していない。
右派政党「リフォームUK」のリチャード・タイス副党首は「アンディ・バーナムは首相になったばかりなのに、既に裏口からわれわれをEUに戻そうとしている」と批判。「リフォームUKは、この裏切りを決して見過ごさない」と述べた。同党は旧ブレグジット党で、ナイジェル・ファラージ氏が率いている。
バーナム氏は以前、自身が生きている間に英国がEUに再加盟することを望むと述べていたが、最近は再加盟を提案しているわけではなく、2016年の国民投票の結果を尊重すると説明している。