<外国人嫌悪を煽る「オーバーツーリズム」報道>

日本のメディアは、外国人をめぐる「過剰報道」に陥っているのだろうか。報道は国民の懸念を反映しているのか、それともセンセーショナルな記事で不安をあおっているのか。

外国人が悪者になるニュースはどれも、微細にわたって報道される。そうした現状を考えると、主要メディアは大局的な視点を置き去りにしていると思えてならない。現実を歪曲して、危険な「反外国人」言説を増幅しがちで、結果的に同種の記事への需要が高まる悪循環を生んでいる。

例えば、犯罪だ。外国人による犯罪は、外国出身者が大きな割合を占める社会で論議の的になる。現時点で入手可能な研究を見る限り、日本では外国人の犯罪率は日本人とほぼ同じだ。国籍以外の因子、特に年齢を考慮した場合、「外国人の増加は治安の悪化にはつながっていない」と、国立社会保障・人口問題研究所国際関係部部長の是川夕はウェブコラムで次のように指摘している。

「実際、1990年代と比較して、約130万人であった外国人人口は2023年には370万人を超えるまで3倍弱程度の増加を示したものの、外国人の刑法犯検挙人員数は1万2000人ほどであった94年と比較して、23年には9726人とむしろ減少している。この値は犯罪それ自体を目的として一時的に来日する犯罪組織による犯行も含んだ値であるが、それらを含めても、外国人による犯罪件数は減少している」

オーバーツーリズムについてはどうか。読売新聞オンラインで「オーバーツーリズム」を検索すると、昨年9月以降の関連記事は120件を超える。見出しから判断すれば、どれも日本についての記事だ。日本経済新聞電子版では、同時期の検索結果は約190件。そのうち180件以上が日本に関する記事だ。

「外国人のレンタカー事故急増」の実態
【関連記事】