[ロンドン 28日 ロイター] - 米金融大手シティと調査会社ユーガブが28日発表した調査によると、英国の家計が抱く長期的なインフレ期待は9月に過去1年余りでの最高水準に近づいた。利上げの是非を検討しているイングランド銀行(英中央銀行、BOE)への圧力が高まる可能性がある。
家計の1年先のインフレ率の予想は4.5%となり、8月の3.9%から上昇した。一方、長期的な物価上昇率見通しは4.1%から4.3%へ上昇し、今年3月を除けば2025年6月以来の高水準となった。
シティは「この指標は3月に記録したピークまであと15ベーシスポイントに迫っており、3月の数値を除けば2025年6月以来の最高水準となる」と説明した。
BOEは、米国とイランの戦闘によって引き起こされたエネルギー価格の急騰が、より持続的なインフレ圧力へと発展する兆候がないか注視している。
シティは、今回の2000世帯超を対象とした調査結果と、BOEが実施する企業向け調査「ディシジョン・メーカー・パネル(DMP)」など他のインフレ期待調査との間には乖離(かいり)が見られると指摘した。
「1年先のインフレ期待をみると、シティ/ユーガブ調査とDMPの差は8月時点で86ベーシスポイント(bp)となり、過去平均の16bpを大きく上回った」と説明した。
さらにシティは、今年8月時点での予想インフレ率の差は過去最大水準に近く、BOEが次回データを公表した際にその差はさらに拡大している可能性が高いとの見解を示した。
シティは、価格を設定する企業の見方と、賃金要求に影響を与える一方でエネルギー価格や食品価格の短期的な上昇に敏感な家計の見方のどちらをBOEが重視するのかは不明だとした。
その上で、「現時点では物価上昇圧力が広範囲に及んでいることを示す証拠は依然として限定的だが、将来のインフレに備えるという観点からは、家計のインフレ期待をより重視する可能性の方が高いと考える」との見方を示した。