Alistair Smout Andy Bruce

[リバプール(英イングランド) 28日 ロイター] - ヒーリー英財務相は28日、イングランド北西部リバプールで開かれた与党労働党の年次大会で演説し、雇用を拡大して「英国を再び働かせる」と約束した。借り入れを抑制し、政府の財政規律を堅持する方針も強調した。

ヒーリー氏は来月の予算案発表を前に行ったこの演説で、テクノロジーと防衛分野を原動力として、英国が「新たな工業化の時代」に入りつつあると指摘。低迷する経済成長の立て直しに意欲を示した。一方、高水準の債務返済費用や厳しい財政事情を踏まえ、政府が政策に充てられる財源には限りがあると、くぎを刺した。

複数の政府高官も、英国の長期借り入れコストが1990年代以来の高水準に達した中で、10月28日に発表する予算案では債券市場の信頼確保を優先する方針を示している。

ヒーリー氏は「財政規律を土台とし、成長する経済と良質な雇用によって築かれる新たな希望を英国にもたらす。初めて当選した時、私の最優先課題の3つは『雇用、雇用、雇用』だった。今もその強い決意は変わらない。良質な仕事、良質な雇用によって、英国を再び働かせる」と強調した。

英国では仕事に就いていない若者が約100万人に上っており、ヒーリー氏は雇用機会や職業訓練制度の拡充を政府の政策の柱に据える考えを打ち出した。

こうした取り組みは、バーナム首相が進める社会保障費抑制策の一環。前年度の社会保障費は実質ベースで過去最高の3240億ポンド(4290億ドル)に達し、国内総生産(GDP)の11%に相当した。

ヒーリー氏は防衛やテクノロジー分野への投資についても、経済成長のけん引役になるとの認識を表明。経済の進展は統計上の数字だけでなく、家族が休暇旅行を楽しむ余裕を持てるか、企業が雇用を増やせるかといった点でも評価すべきだと訴えた。

ただヒーリー氏は来月の予算案の具体的な内容にはほとんど言及しなかった。ある企業幹部は「演説は当面の方針を示しただけという印象で、数カ月後に改めて評価すべきだろう。非常に期待外れだった」と語った。

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