Rodrigo Campos

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 国際金融協会(IIF)が23日発表した報告書「グローバル債務モニター」によると、2026年の債務残高は上半期に10兆ドル超増え、6月末時点で365兆ドル超と過去最高になった。主に中国などの新興国の債務が膨らんだことが全体を押し上げた。

新興国の債務残高は上半期に6兆5000億ドル増加し、6月末に110兆ドル超となった。これに対して先進国の上半期の増加額は、前年同期の21兆ドル増の半分未満にとどまった。増加分の大部分は政府と非金融企業が占めており、これらは過去最高を更新した。

世界の債務残高は国内総生産(GDP)の約3.1倍となり、21年早期に付けたピーク時から約25%ポイント低下。IIFはインフレによる名目GDPの押し上げが主因になったと説明した。

一方、主要7カ国(G7)の政府による年間利息は前年比で85%弱増加し、08年半ば以来の高水準となった。

先進国は過去1年間、国際市場で取引される国債の利払いに3兆3000億ドル超を支払った。これは世界での人工知能(AI)への支出推計額2兆6000億ドル、防衛費への支出3兆1000億ドル、クリーンエネルギーへの支出2兆3000億ドルを上回る。

中国を除いた新興国・発展途上国の2026年6月末の債務残高は38兆ドルと過去最高で、上半期に約1兆7000億ドル増えた。

メキシコやサウジアラビア、ポーランド、トルコなどの国債のユーロ圏発行額が過去最高のペースで推移。新興国は26年、過去最大となる3兆5000億ドル超の債務返済期限を迎える。

報告書は、AI投資を背景とする債務の急増にも焦点を当てた。米国の非金融企業の債務残高は24兆ドルに達し、うち民間クレジットローンは債務残高の5%超を占める。14年には約1%にとどまっていた。

IIFは、AI関連の借り入れが米国や新興国の国債発行を圧迫しているという証拠は今のところほとんどないと説明。その一方で、長期社債の発行が増加することで、最終的には長期米国債の利回りが上昇する圧力となる可能性があると指摘した。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。