[ワシントン 16日 ロイター] - 米商務省が16日発表した8月の小売売上高(季節調整済)は前月比1.2%増加し、3月以来最大の伸びとなった。家計が自動車や外食を含む幅広い商品の購入を拡大したことが背景にあり、インフレ高止まりへの不安が高まる中でも、経済の底堅さが改めて示された。エコノミストらは、同日予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)で広く予想されている利上げの根拠を強める内容だと指摘した。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は0.8%増だった。予想レンジは0.2%増から1.1%増まで幅があった。前年同月比では6.0%増加した。
7月の小売売上高は当初発表の0.6%減から0.5%減に上方改定された。
先月の増加には、ガソリン価格上昇の影響が一部反映されており、これによりガソリンスタンドの売り上げは3.1%押し上げられた。中東情勢に起因する原油価格の急騰や、サプライチェーン(供給網)の逼迫によりインフレが高止まりする中でも、家計は依然として支出を続けている。ただ、消費者はより選別的になっており、低価格の商品を求めるようになっている。
キャピタル・エコノミクスの北米担当エコノミスト、ブラッドリー・サンダース氏は「これは経済が利上げに十分対応できることを改めて裏付けるものであり、連邦準備理事会(FRB)にはインフレ抑制のために利上げを行う余地が十分にある」と述べた。
業種別では、8月はオンライン小売売上高が2.6%増と、広範な売上高の増加をけん引した。新学期に向けた家計の買いだめや、例年よりも前倒しで開催されたアマゾン・ドット・コムの大型セール「プライムデー」の反動による下押し圧力が薄れたことが要因とみられる。衣料品店の売上高は0.7%増と、新学期需要が寄与したとみられる。
自動車・部品ディーラーの売上高は0.6%増、家具店は0.9%増。電子機器・家電販売は1.6%、スポーツ用品・趣味・楽器・書籍は1.2%、それぞれ増加した。
一方、建設資材・園芸用品は0.2%減少した。唯一のサービス部門である飲食店の売上高は1.2%増と、7月の0.5%増から伸びた。
8月の自動車、ガソリン、建設資材、食品サービスを除くコア小売売上高は前月比1.4%増と、24年9月以来最大の伸びとなった。 エコノミスト予想は0.4%増だった。7月分は0.4%減で改定はなかった。