シリア政府が燃料価格を大幅に引き上げたことを受け、9月13日から国内各地で抗議が発生した。映像には抗議活動の一環としてタイヤを燃やして道路を封鎖する様子や、デモ行進をする様子が映し出されている。
シリアの国営通信社『シリア・アラブ通信』(SANA)が報じたところによると、政府の新価格では、ディーゼル燃料が1リットル125シリア・ポンド(約159円)から175シリア・ポンド(約223円)へ40%上昇した。ガソリンはハイオクに近いガソリンが152シリア・ポンド(約193円)から195シリア・ポンド(約248円)へ約28%、レギュラーガソリンが147シリア・ポンド(約187円)から185シリア・ポンド(約236円)へ約26%上昇した。家庭用LPGも1本1600シリア・ポンド(約2037円)に設定された。
値上げ発表後、抗議は北西部から北東部、東部へ広がった。イドリブ県では、抗議参加者がタイヤを燃やし、ダマスカスとアレッポを結ぶ国際幹線道路(M5)を一時封鎖した。
シリアTVによると、貨物車を中心に交通が停止し、道路では渋滞が発生した(13日夜から14日にかけて道路は再開された)。他にもラッカ、デリゾール、ハサカ、アレッポ、イドリブ、ハマなどの県で抗議や道路封鎖が確認されたとしている。
ロイターは今回の一連の動きを、2024年12月のアサド政権崩壊後、最も広範な抗議と報じた。
抗議は特にシリア北東部に集中した。シリアの独立系メディア『エナブ・バラディ』によると、ハサカ県南部マルカダでは住民がハサカとデリゾールを結ぶ道路を封鎖した。ラッカ県ではデリゾールとアレッポを結ぶ道路上で原油輸送用のタンクローリーの通行を止めたほか、デリゾール県の複数地域でも道路封鎖が行われたという。
紛争・抗議データを収集する非営利組織のACLEDは、9月13日だけで燃料値上げに反対するデモを36件記録したとしている。同団体によれば、9月13日の抗議の約80%は北東部で発生した一方、イドリブやハマでも燃料価格をめぐる抗議が確認されたという。