<AI、貿易摩擦、ウクライナとイランの戦争、そして台湾問題......9月24日に開催が迫った米中首脳会談は難題山積だ。これらすべて、あるいはどれか1つでも解決できるとは考えにくいが、ではトランプと習近平が会うのは無駄なのか>

9月24日に米ワシントンで開催されるトランプ大統領と習近平(シー・チンピン)国家主席の米中首脳会談を「やるだけ無駄」と切り捨てるのは簡単だ。しかし、その見方は冷ややかすぎる。世界の2つの超大国が対立の小休止を(不確かなものとはいえ)維持できれば、首脳会談は相対的に成功と言っていい。外交では、衝突を回避するために実質より形式を重んじるべきケースもある。

トランプが5月に訪中したときと同様、習は大規模な財界代表団を伴ってアメリカを訪れる。中国としては、貿易紛争ではなく通商関係の拡大を望んでいるというメッセージを送り、貿易は関税戦争よりもアメリカの利益になると暗に伝えたいところだ。特に財界関係者を同伴することにより、11月に中間選挙を控えるトランプに、有権者へのアピール材料になる「成果」を上げるよう促したいという思惑もある。

2025年10月に韓国・釜山で行った米中首脳会談で合意した1年間の貿易協定の更新で合意できれば、双方にとって成功と言える。両国とも実際に譲歩したり政策を変更したりせずに、緊張関係の小休止を延長できるからだ。

ただし、釜山合意は、中国にとってはともかく、アメリカにはかなり期待外れの結果になっている。アメリカは中国に対する関税率を57%から47%に引き下げたほか、中国の造船業界における不公正な貿易慣行に対する制裁措置も停止した。

一方、中国は毎年2500万トンの大豆を購入すると約束したが、最近まで100万トン余りしか購入していなかった。また、中国は5月の首脳会談を受けてボーイング製の航空機200機を170億~190億ドルで購入すると表明したが、取引は進展していない。中国側は取引を完了させる条件として、アメリカが長期にわたり部品供給を保証するよう要求している。

外交官なら誰でも知っている「抜け道」
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