[8日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は8日、英中銀による利上げは時間の問題だという見方を払拭したいと述べ、あくまで経済・地政学的な情勢次第で決まる可能性の一つとの考えを示した。市場の金利曲線には、投資家がエネルギー価格の一段の上昇を懸念して「リスクプレミアム」を上乗せしている状況が反映されているとの見方も示した。

総裁は、議会の財務特別委員会での公聴会で、投資家は英中銀の政策運営に関して最も可能性の高いシナリオだけでは説明できない水準の利上げを織り込んでおり、それはエネルギー価格の一段の上昇に対する妥当な懸念を反映した「リスクプレミアム」だと指摘。「市場の金利曲線を見て、可能な限り細かく分析してみると、そこには本質的にリスクプレミアムが含まれていることが分かる」と述べた。

また、利上げはあくまで経済動向次第の可能性の一つだと強調し、「私が払拭したいのは、われわれには秘密の計画があり、どこに向かうべきかを知っていて、それが無条件だという考えだ」と述べた。

ベイリー氏はそのほか、米・イラン戦争によりエネルギー価格が高騰しており、さらに上昇する可能性があるとの見通しを示したほか、インフレには上振れリスクがあるとの考えも示した。また、中銀が7月に見通しを公表して以降の経済指標は予想をやや上回る結果となっており、経済活動は「まずまず底堅い」と指摘した。

こうした中、ラムズデン副総裁は、国内のインフレ圧力を示す状況は「比較的落ち着いている」との認識を表明。労働市場のデータを挙げ、「特に労働市場からはかなりの安心感を得ている」と述べた。その上で、世界のインフレ情勢は上振れリスクの方がはるかに大きいとの見方を示した。

一方、金融政策委員会(MPC)の外部委員ミーガン・グリーン氏は同委員会に対し、原油高が長期化すれば、英国経済のインフレ期待の一段の定着につながる恐れがあるとの懸念を表明した。

市場は現時点で、年末までに25ベーシスポイント(bp)の利上げ1回、2027年にさらに2回の追加利上げが実施されるとの見方を織り込んでいる。

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