[ニューヨーク 31日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、方向感に乏しい取引の中、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対しやや下落した。米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長の先週のカ派的な発言で9月の利上げ観測が強まる中、市場では週内に発表される雇用統計などの経済指標が注目されている。
終盤の取引で円は対ドルで0.2%高の159.77円。前週末には一時160円台に下落していたが、この日はベセント財務長官がCNBCのインタビューで「日本政府と日銀が円高につながる措置を講じると確信している」と改めて述べたことが円の上昇につながった。
ウォーシュFRB議長は28日に経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で行った講演で、基調的なインフレ率が目標の2%に向かって鈍化しているとの確信が得られなければ、FRBには「やるべき仕事がある」と述べ、物価上昇圧力の抑制に向け利上げが必要になる可能性をこれまでで最も明確に示唆した。
ラボバンクのマクロ戦略責任者、エルウィン・デ・フロート氏はウォーシュ氏のた講演について「利上げ観測を押し上げ、9月会合を巡る議論をタカ派寄りに傾けると共に、自身のインフレ抑制に対する信認を高めることを意図したものに見えた」と指摘。金利先物市場では現在、9月15─16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決定される確率は64%と織り込まれている。ウォーシュ氏の講演前は約35%だった。
こうした中、市場は労働省が9月4日に発表する8月の雇用統計に注目。7月の雇用統計では非農業部門雇用者数が減少に転じ、FRBの利上げ観測の後退につながっていた。
ロイターがまとめた8月の非農業部門雇用者数の予想は5万5000人増。バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「雇用者数が8月も減少すれば、FRBの利上げは難しくなる。2カ月連続で雇用が減少した際にFRBが利上げした例は過去にないはずだ」と述べた。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数 は0.24%低下の99.43。
ユーロ/ドルは0.27%高の1.1615ドル。英ポンド/ドルは0.07%高の1.3544ドル。
ドル/円 NY終値 159.73/159.74
始値 159.72
高値 159.89
安値 159.61
ユーロ/ドル NY終値 1.1616/1.1619
始値 1.1596
高値 1.1620
安値 1.1592