米インディアナ州に住むジーニー・ホックステトラーさん(28)の息子のライリーくん(1)は、表情をつくることができず「仮面のような顔」になるという希少疾患を抱えている。ライリーくんの出産から医師による診断、そして息子の疾患をどう受け止めているのか、ホックステトラーさんが語った。
ホックステトラーさんは、順調な妊娠期間を経て、2025年1月29日に第1子のライリーくんを出産した。出産前に特に心配なことはなかったが、生まれたライリーくんは産声を上げず、すぐに酸素吸入を受けることになった。
「外の世界に慣れるのに少し手助けが必要なのだろうと思っていた。医師が顎に手を当て、何時間にも思えるほどじっとライリーを見つめていたのを覚えている。今振り返ると、何かがおかしいことには気づいていたものの、それが何なのか分からなかったのだと思う」
ライリーくんは新生児集中治療室(NICU)に搬送された。詳しい検査の結果、手が小さく指の間に水かきがあるほか、右側の胸筋が欠損していることが判明。口を大きく開けることもできず、呼吸を補助する持続陽圧呼吸療法(CPAP)を受け、鼻から胃に通すチューブで栄養を摂取することになった。
それでも原因はなかなか分からなかったが、担当医の1人が、顔面の麻痺と胸筋の発達不全を引き起こすまれな先天性疾患「ポーランド・メビウス症候群」の可能性を指摘。ライリーくんは生後3週間で正式に診断された。
米国立衛生研究所(NIH)によると、メビウス症候群は出生約5万人に1人の割合で発症すると推定され、表情や眼球運動をつかさどる神経が十分に発達しない疾患だ。笑顔やしかめ面をつくれないほか、嚥下や発話の困難、聴覚障害、運動発達の遅れなどが生じることがある。