Amina Niasse

[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米企業の福利厚生制度を支援する業界団体ビジネス・グループ・オン・ヘルスが25日公表した調査によると、米国の雇用主の約14%が、肥満症治療向けの「GLP-1受容体作動薬」の保険適用を2027年に打ち切る、または打ち切る予定であることが分かった。医療費の上昇が理由だ。

企業がコスト抑制策を講じなかった場合、27年の医療費は前年比9.2%増となる見通しで、26年の8.5%増からさらに伸びる見込み。回答企業の約3分の2が、GLP-1薬の利用拡大を確認したと答えた。

GLP-1薬は、胃の満腹感を持続させるホルモン作用を模倣することで体重減少を促す。代表的な製品にはノボノルディスクの「ウゴービ」やイーライリリーの「ゼップバウンド」があり、メーカー公表価格はそれぞれ月額1349.02ドルと499ドル。

ビジネス・グループ・オン・ヘルスのプレジデント、エレン・ケルセイ氏は「企業は予算策定や費用予測が一段と困難になっている。医療費の価値向上と健康成果の改善に向け、従来とは異なるアプローチが求められている」と述べた。

企業の医療費を押し上げているのは病院医療費の上昇や薬剤費の増加、制度変更など。このため企業の間では、より安価な後続バイオ医薬品の利用促進や、高額な専門薬の適用見直し、代替的な薬剤調達手法の検討が進んでいる。

薬剤費は企業の医療支出全体の25%を占め、27年には前年比12%増となる見通し。

一方、肥満症向けGLP-1薬を保険適用対象としている企業の割合は、25年の72%から26年には60%へ低下した。

調査対象には、従業員5000人未満の企業から10万人超の大企業まで幅広い企業が含まれた。

疾患別では、医療費増加の最大要因として「がん」を挙げた企業が70%に達し、25年の58%から上昇した。これに筋骨格系疾患、心血管疾患が続いた。同団体は、これらの疾患の治療ではより高度で複雑な治療法が必要となり、費用増加につながっていると分析している。

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