Ishaan Arora
[25日 ロイター] - 25日アジア時間の原油先物は横ばいで推移している。前日は2%超下落しており、投資家は米国の対イラン二次制裁拡大による影響を見極めている。
0104GMT(日本時間午前10時4分)時点で、北海ブレント先物は0.09ドル(0.1%)安の1バレル=92.16ドル。米WTI先物は0.01ドル高の85.02ドル。
両指標とも24日に2%超下落し、米WTI先物は過去2週間の上昇を受けた利益確定売りで1週間ぶりの安値を付けた。
ベセント米財務長官は24日、イランの経済的な生命線を断ち、戦争終結を迫るためとして制裁拡大を発表。各国に対し、イランとの取引関係を断つ必要があるとし、応じなければドルを基軸とする金融システムから排除されると通告した。
ただ、対象となる国名の特定や、制裁がいつ発効するかの明言は避け、各国が新たな措置に従うための猶予を与えると述べた。
ヘグセス米国防長官は同日、イランに対する軍事力行使の可能性を排除しない考えを示したが、米国は軸足をより経済的な圧迫に移しつつある。アナリストは、これにより中東の石油供給が戦争によって脅かされる懸念が後退したとみている。
KCMのチーフマーケットアナリスト、ティム・ウォーターラー氏は「市場は経済的圧力について、軍事行動よりも実際の供給にとってリスクが低いと織り込んでいるようだ。このため、当初の反応は原油急騰ではなく下落となった」と指摘。ただ、「イランは依然として海運を混乱させて対応する能力を保持しており、これが原油価格に残存プレミアムを与え続けている」と警告した。
こうした脅威を裏付けるように、英海事貿易機関(UKMTO)によると、25日にオマーン沖で原油タンカー1隻が正体不明の飛翔物の攻撃を受け、航行不能になった。
一方、イラン戦争に伴う供給の混乱で、各国は商業在庫と戦略備蓄を取り崩している。米エネルギー省が24日発表したデータによると、米戦略石油備蓄(SPR)の原油在庫は先週、約370万バレル減少して2億8970万バレルとなり、1982年11月以来の低水準となった。