Dan Catchpole

[シアトル 21日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングのエンジニアと技術職の労働者はこのほど、同社が提示した4年間の労働協約案を大差で否決した。労働組合幹部が21日明らかにした。

航空宇宙分野の専門技術者で構成する労働組合SPEEA(航空宇宙専門技術者協会)によると、ボーイングの組合員1万7000人は、10月6日の現行契約満了後、交渉チームにストライキを宣言する権限を与えることについても大差で賛成した。

SPEEAによると、暫定合意案に対する反対票の比率はエンジニアが64%、技術職が約72%。ボーイングと同労組との間で、新たな交渉日程は現時点で設定されていない。SPEEAはボーイング最大のホワイトカラー系労組。

ボーイングの生産エンジニアリング担当副社長兼チーフ・エンジニアであるベン・ニマーグット氏は声明で「エンジニアと技術系の従業員が当社の提示を否決したことに失望している。その結果、当社はストライキ対応計画を発動し、SPEEA組合員への投資に充てる予定だった資金を、ストの可能性に備えるため振り向ける」と述べた。その上で「当社には緊急対応計画を実施する以外の選択肢はない。過去2年間の進展を維持し、その勢いを保つ責任がある」と話した。

SPEEA組合員が実際にストライキに入れば、ボーイングは主力小型機「737MAX―10」と大型機「777―9」の認証取得に向けた取り組みがさらに遅れる可能性がある。

否決票を投じた複数の組合員はロイターに対し、提示された賃上げ率ではシアトル地域の高い生活費の上昇に追いつけず、競合他社の賃金水準も下回っていると述べた。

ボーイングの提示案には、インフレ率に連動する賃上げと個人の業績評価に基づく昇給が盛り込まれていた。インフレ連動分の上昇率には3%の上限が設定されている。しかし、SPEEA組合員の大半が勤務するシアトル地域は7月に発表された消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率が4.5%に達していた。

ボーイングは、この提案がSPEEA向けとして過去40年間で最大の賃上げ案になると説明していた。

SPEEAが最後にストライキを実施したのは2000年で、40日間続いた。

24年には、国際機械工労働組合(IAM)の組合員約3万3000人が7週間にわたるストを実施し、ボーイングはシアトル地域における民間航空機生産が停止に追い込まれた。

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