Stanley Widianto Stefanno Sulaiman

[ジャカルタ 21日 ロイター] - 中国とインドネシアは21日、軍事関係の強化で合意、鉱物資源・エネルギー・技術の分野で緊密に協力することで一致した。南シナ海などで経済・地政学的な緊張が高まる中、インドネシアは中国政府と米政府の双方との間でバランスの取れた関係を模索している。

中国の王毅外相と董軍国防相はジャカルタを訪問、インドネシアの外相、国防相と会談した。

王外相はスギオノ外相との会談の冒頭、複雑な国際的課題に直面する中、新たな対話メカニズムの下で会談を行うことは時宜にかなっており、両国は「この機を捉える」べきだと表明。「一国主義や覇権主義的な行動は、世界の協力と安定に深刻な影響をもたらす」と指摘し、「中国は高いレベルでの中国・インドネシア協力構築を積極的に目指している」と述べた。

両国は、人工知能(AI)、防衛、鉄道輸送からグリーンエネルギー、衛星、漁業に至るまで、複数の分野で協力することを確認した。

王氏によると、両国は互いの核心的利益を支持することで合意し、エネルギーと鉱物資源の分野でさらに協力するという。

資源が豊富なインドネシアは、国内総生産(GDP)が1兆4000億ドルに上るG20(主要20カ国・地域)の経済大国で、ニッケル、スズ、銅、金、ボーキサイトの膨大な埋蔵量を有する。パーム油と一般炭では世界最大の輸出国で、中国は主要な買い手だ。

中国はインドネシアのニッケル精錬部門への投資で主導的な立場にあるが、輸出規制や採掘割当量の厳格化などの最近の政策変更を受けて、一部の企業は他の地域で代替供給を求める動きに出ている。

<より価値の高い協力>

董国防相は21日、インドネシア国防省を訪れ、軍の儀仗隊による出迎えを受けた。董氏は、国益を守り、外部からの脅威を阻止する能力を高めることにおいて、両国軍が協力する余地があるとし、「両軍の協力の展望は広がっており、その協力はより質が高く、より効果的なものになりつつある」と述べた。

インドネシアのシャフリ国防相は、合同演習や人的交流など、両軍間で防衛活動が拡大し、防衛産業での提携も見込まれるとし、「これは現在および将来のインドネシアの防衛力を構築する時代において、前進に向けた一歩だ」と述べた。

中国とインドネシアは今月、台湾東岸沖で合同軍事演習を行った。台湾は反発。インドネシア海軍は、中国だけでなく、日本や米国とも定期的な演習を行ったと説明した。

防衛アナリストのキュリー・マハラニ氏は、インドネシアは演習を定期的なものと見なしているものの、その実施場所は中国政府が異なる政治的メッセージを送ることを可能にしたと指摘。「インドネシアは、大国が防衛外交を影響力誇示の手段としてどのように利用するかについて、貴重な教訓を得た」と述べた。

プラボウォ大統領は、非同盟というインドネシアの「自由で積極的」な外交政策を維持すると繰り返し述べており、中国、米国を含む全方向外交を志向する。東南アジア諸国は、南シナ海の領有権問題で中国と対立する。インドネシアも、ナトゥナ諸島周辺の排他的経済水域(EEZ)が中国の「九段線」と重なっており、中国船の活動などが問題になっているが、フィリピン、マレーシア、ベトナムが絡む広範な領有権問題の当事者ではないと見なし抑制的な態度を取っている。

<貿易と投資>

インドネシアの統計によると、中国はインドネシアにとって主要な投資国で、2026年上期の直接投資(FDI)は39億ドルに及ぶ。ただ、こうした投資の一部を巡る規制は摩擦の火種となっている。

インドネシアで事業を展開する中国企業は5月、税負担の増加や新たなニッケル価格算定方式について不満を表明し、より事業に配慮した政策を採用するよう政府に求めた。

ロイターが確認した書簡で在インドネシア中国商工会議所は、中国企業が「過度に厳格な規制、過剰な法執行」に直面しているとし、当局による汚職なども指摘した。

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