Solomon Cefai

[シンガポール 20日 ロイター] - 中国税関当局が20日に公表した統計によると、中国の7月の米国向けイットリウム輸出が増加した。

イットリウムは航空機エンジンの特殊合金や耐熱コーティング材料に用いられる希土類(レアアース)元素。中国政府は2025年4月、他の希土類とともに輸出規制を導入し、新たなレアアース危機への懸念が広がっていたが、米航空宇宙業界にとっては供給不安の緩和につながる可能性がある。

統計によると、中国の7月の米国向け酸化イットリウム輸出量は29トンで、輸出規制導入後では2番目に多い水準だった。

一方、日本向けのイットリウムやその他の戦略物資の輸出は引き続き厳しく制限されている。以前は中国産レアアースや戦略金属の主要輸入国の1つだった日本だが、昨年11月に高市早苗首相の台湾を巡る発言で中国との外交摩擦が生じて以降、イットリウム、テルビウム、ガリウム、ジスプロシウムの輸入が事実上停止している。

中国商務省は安全保障上の理由と日本の「再軍備化」を輸出制限の根拠として挙げ、防衛関連企業を中心に数十社を追加規制対象に指定した。この中には三菱重工業の造船部門や航空エンジン部門も含まれる。

7月は中国から日本向けの酸化ジスプロシウム輸出が9カ月連続でゼロとなったほか、酸化テルビウムも8カ月連続で輸出が確認されなかった。いずれも高性能磁石に微量使用される重要資源とされる。

中国による希土類永久磁石の輸出は比較的高水準を維持。7月の米国向け輸出量は647トンと、輸出規制導入後では月間ベースで2番目に多い水準となった。

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