Chen Aizhu Siyi Liu

[シンガポール 18日 ロイター] - 中国海運大手の中遠海運能源運輸と招商局能源運輸(CMES) の2社が、中東のエネルギー輸送の要衝となっているホルムズ海峡などで原油を運ぶタンカーの航行を取りやめたことが分かった。代わりにペルシャ湾外で石油を積み込んでいる。業界幹部3人と複数の船舶追跡データ企業関係者、船舶ブローカーが明らかにした。

船舶追跡データ企業ボルテクサと船舶ブローカーによると、2社は7月下旬以降にホルムズ海峡に加え、バベルマンデブ海峡でもタンカーの航行を控えている。イエメンの親イラン武装組織フーシ派が7月20日にサウジアラビアに対する海上封鎖を宣言し、米国とイランの暫定和平合意の破綻後にホルムズ海峡がほぼ閉鎖されている中で、安全上の懸念があるため。

中国の海運会社幹部2人は、2社の決定は当局との協議の結果だと明らかにした。CMESは7月下旬、同社の船舶が当面の間はホルムズ海峡に入らないと投資家らに伝えた。

海運業界の情報筋によると、2社は1隻当たり200万バレルの原油を輸送できる超大型タンカー(VLCC)を計100隻超保有している。米国とイスラエルが2月末にイランを攻撃して中東で紛争が勃発する前、2社は中国が中東から輸入している原油の約半分を取り扱っていた。

中国の税関データによると、米国の制裁対象となっているイラン産原油を除いた中国の中東からの原油輸入量は2025年に日量平均490万バレルだった。

中国の国営海運会社幹部は、中東での紛争勃発後にVLCCの利用率が低下していると説明。多くの船舶が大西洋や米州を通るより長い航路に迂回しているとし、「タンカーは引き続き稼働しているが、より長い航海を余儀なくされており、不確実性が高まる中で待機時間も長くなっている」と話した。

ボルテクサによると、7月に中遠海運能源運輸が運航する4隻のVLCCと、CMESが運航するタンカー1隻が、アラブ首長国連邦(UAE)東部フジャイラで洋上移し替えによって原油を積み込んだ。

船舶ブローカーによると、8月から9月中旬にかけて2社がそれぞれ管理する約12隻のVLCCが主にフジャイラと、オマーンおよびその周辺の港湾で原油を積む計画になっている。これらは主に中国の精製業者によってチャーターされている。

調査会社ケプラーの船舶追跡データによると、中遠海運能源運輸のタンカー「コスラッキーレイク号」は、フーシ派が封鎖する前にサウジの紅海沿岸にあるヤンブー港から原油を載せるため最後に紅海に入ったタンカーのうちの1隻。8月初旬に航路を変え、何も積載しないままスエズ運河を通過後、エジプトの地中海沿岸シディ・ケリル港でサウジ産原油を積み込んだ。

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