Nandan Mandayam

[20日 ロイター] - 米農業機械大手ディアは20日、通期の純利益見通しの下限を引き上げた。第3・四半期(5-7月)決算は人工知能(AI)関連の建設ブームや関税還付を背景に利益が3年ぶりに増加した。

最新の通期純利益見通しは47億5000万-50億ドル。従来は45億-50億ドルだった。新たな見通しの中間値は市場予想とほぼ一致している。 

第3・四半期の1株利益は5.10ドルで、前年同期の4.75ドルから増加し、市場予想の4.70ドルも上回った。売上高は前年同期比6%増の110億ドルとなり、市場予想の107億3000万ドルを超えた。

米政府や民間によるインフラ投資の拡大に加え、AI需要に伴うデータセンター建設の急増が建設機械需要を押し上げている。ディアの建設・林業部門は最も成長している事業で、同部門の四半期純売上高は前年同期比18%増加した。

同社のクリス・セイバートIR担当ディレクターはアナリスト向け説明会で「顧客の受注残は現在、2027年度中まで及んでいる」と述べた。こうした需要拡大は、農家のコスト上昇や農作物収量の低下による大型トラクターやコンバインの需要低迷という逆風を補う形となっている。

主力の生産・精密農業部門の四半期売上高は前年同期比6%減少。一方でジョン・C・メイ最高経営責任者(CEO)は「26年が現在の農業機械市場サイクルの底になるとの見方を維持している」と述べた。

ただ市況調査会社サード・ブリッジのライアン・キーニー氏は「商品価格の軟調さが大幅な販売回復の強固な頭打ち要因になっている。農業経営環境は依然として厳しく、競合各社が値引き販売を強化した場合、回復前の軟調な市場環境がさらに悪化する可能性がある」と指摘した。

酪農向けなどの小型トラクターを手掛ける小規模農業・芝生管理部門の四半期純売上高は前年同期比12%増加した。乳価や牛肉価格の改善が需要を支えた。

同社はまた、第3・四半期中に1億1000万ドルの関税還付を計上した。それでもブレント・ノーウッド最高財務責任者(CFO)は、差し引きの関税コストを26年中に約7億5000万ドル、27年中に約10億ドルと見込んでいると説明した。

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