Juveria Tabassum Nicholas P. Brown
[20日 ロイター] - 米ウォルマートが20日発表した2027年度第2・四半期(26年5─7月)決算は、既存店売上高の伸びが約6年ぶりの低水準となった。ガソリン価格の上昇で消費者が支出を控えたことが背景で、株価は9%超下落した。ただ、電子商取引(EC)部門が好調で、通期目標は小幅に引き上げた。
第2・四半期の米既存店売上高は2.6%増で、LSEGがまとめたアナリスト予想(3.8%増)を下回った。既存店売上高が予想に届かなかったのは、少なくとも過去5年間で初めて。
1回当たりの支出額を示す客単価は1.1%増と、第1・四半期と同水準だったが、前年同期の3.1%増を大きく下回った。
中核部門の食料品の売上高は1桁台半ばの伸び。玩具や衣料品を含む一般商品は1桁台前半の伸びだった。
ヘルス・ウェルネス部門の既存店売上高は1桁台前半の減少。インフレ抑制法に基づく適正上限価格の導入が900ベーシスポイント(bp)の押し下げ要因となった。同法の影響を除いた米国のコア既存店売上高は3.4%増だった。
ウォルマートは通常、期中に見通しを引き上げ、既存店売上高予想も余裕を持って上回ることが多く、今回の決算は異例だった。
アネックス・ウェルス・マネジメントのチーフエコノミックストラテジスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「消費経済にとって今回の結果は、エヌビディアが減速を報告するようなものだ。ウォルマートは消費者の下位商品への乗り換え(トレードダウン)で勝ち組だったが、その追い風は弱まりつつある可能性がある」と指摘した。
来店客数の伸びは、第1・四半期の3%増から1.5%増に鈍化した。
メリウス・リサーチのアナリスト、ジェイコブ・エイケンフィリップス氏は、投資家にとってこれが最大の懸念材料であり、次の四半期に注視する数字だと指摘。「ウォルマートは値下げに実質的な資金を投じているが、最大事業で来店回数の加速はまだ実現していない。第3・四半期に改善しなければならない数字であり、既存店売上高そのものよりも高いハードルだ」と述べた。
ウォルマートは、第2・四半期に1万1000品目超の値下げを実施した。広告や成長中のサードパーティー(第三者)によるマーケットプレイスなど収益性の高い周辺事業が利益率を下支えしている。
米国の広告事業「ウォルマート・コネクト」は43%増、EC売上高は24%増となった。ただ、アネックス・ウェルスのジェイコブセン氏は、これら部門の成長率は目覚ましいものの十分ではないと指摘。「会社の稼ぎ頭は依然として店舗での対面販売だ」と語った。
ウォルマートは、関税還付金を引き続き値下げに充てると表明した。関税還付金は、調整後営業利益を750bp相当押し上げたとしている。
27年度通期については、純売上高を4─5%増加、調整後1株当たり利益を2.80─2.87ドルに上方修正した。従来予想は純売上高が3.5─4.5%増、調整後1株当たり利益は2.75─2.85ドルだった。
第3・四半期(8─10月)の予想は、純売上高が3─3.75%増、調整後1株利益は0.62─0.64ドルでアナリスト予想(純売上高=4.9%増、調整後1株利益=0.68ドル)を下回った。