Joyce Lee Kyu-seok Shim
[東京/ソウル 20日 ロイター] - 防衛省は20日午後、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射され、すでに落下したとみられると発表した。首相官邸によると、これまで日本の排他的経済水域(EEZ)への飛来は確認されていない。
韓国軍合同参謀本部によると、平壌付近から短距離弾道ミサイル10発余りが発射された。ミサイルは東海(日本海)に向けて約300キロメートル飛行した。
安圭伯国防相は議員らに対し、短距離弾道ミサイルは600ミリ多連装ロケット砲「KN―25」とみられると説明。韓国との事実上の国境である軍事境界線付近に配備される可能性があり、以前から動向を注視していたとした。
「KN―25」について、北朝鮮は戦術核弾頭を搭載できると主張している。安氏は20日、国会で、北朝鮮が核弾頭を80─120発保有するとの見方を示した。トランプ米大統領は北朝鮮が核兵器を57発保有していると述べている。
韓国政府は、国防省当局者や軍当局者が出席する緊急安全保障会議を招集。対応態勢を点検し、今回の発射が安全保障に及ぼす影響を分析した上で、必要な措置を協議した。
韓国大統領府は声明で、「弾道ミサイルの発射は国連安全保障理事会決議に違反する重大な行為だ」とし、北朝鮮にこうした挑発行為の即時停止を求めた。米韓合同軍事演習の期間中、万全の態勢を維持するよう軍に指示した。
北韓大学院大学の梁茂進教授は今回の発射について、前日に北朝鮮の金与正氏が発した警告が「言葉だけではない」と強調する狙いがあったようだとの見方を示した。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹で党総務部長の金氏は19日、演習が依然続いているとして、北朝鮮に対する米国の「敵視政策」は変わっていないと述べた。
梁氏は米韓合同軍事演習への反対や、北朝鮮の核兵器を巡る最近の議論への不満、北朝鮮の安全保障問題を外部勢力が臆測することへの警告など、複数の目的があった可能性が高いと指摘した。
「北朝鮮の安全保障に関する問題は北朝鮮が決定するというメッセージだ」と述べ、改良したミサイルシステムの試験も目的だった可能性があるとした。