Dhara Ranasinghe Gregor Stuart Hunter Samuel Indyk Gertrude Chavez-Dreyfuss
[ロンドン/ニューヨーク 18日 ロイター] - 18日の債券市場で、米国、ドイツ、日本の長期国債利回りが数十年ぶりの高水準となった。政府債務の膨張と地政学的リスクが背景で、企業や家計の借り入れコストを押し上げ、政策運営を難しくしている。
トランプ米大統領の関税や戦争を巡る政策が国際秩序を揺さぶる中、債券市場はインフレ・金利見通しの不確実性が高まる時代に入りつつある。米国の債務残高は40兆ドルに迫り、長期化するイラン戦争が原油価格とインフレを押し上げている。人工知能(AI)インフラ投資に伴うテクノロジー企業の巨額借り入れも国債需要と競合している。
米30年債利回りは18日、原油高とインフレ懸念を背景に2007年以来の高水準を付けた後、午後の取引で低下した。日本では日銀の9月利上げ観測から10年債利回りが30年ぶりの高水準を付けた。欧州でもドイツの10年債利回りが11年以来、フランス10年債利回りは08年以来の高水準となった。
利回り上昇は他資産にも波及し、ナスダック総合指数や欧州のSTOXX600など主要株価指数も下落した。
キャピタル・エコノミクスのジョナス・ゴルターマン氏は「投資家が財政の放漫さに我慢の限界を迎えつつある」と指摘。主要経済国の財政見通しに問題があるにもかかわらず、政治家に対応意欲が乏しいと述べた。
米10年債利回りは4.71%近辺と、米当局者が過去に警戒を示した水準で推移しており、現在は5%が焦点となっている。
チューリッヒ・インシュアランス・グループのチーフマーケットストラテジスト、ガイ・ミラー氏は「これは債券市場だけでなく、他の金融資産にとっても極めて重要だ。一段の上昇があれば信認を損なう可能性が高い」とし、「この水準の重要性を踏まえると、米財務省が防衛に動く可能性が高い」と述べた。