財政負担増でECBにも圧力

独保険大手アリアンツはリポートで、「財政面での影響は、それを吸収する能力が最も低い国・地域の経済に重くのしかかる」と指摘した。

生産減少に伴う年間税収の落ち込みは、フランスで最大1.8%、イタリアとスペインで最大1.3%に達する可能性があるという。累進課税制度の下では、税収の落ち込みが生産の落ち込みを上回るためだ。

企業の利益率も低下し、投資を抑制して経済損失をさらに拡大させる見通しだ。

一方、コストは急増している。政府は緊急対応費用を負担しなければならないほか、将来の気候変動に耐え得る発電設備や輸送インフラへの投資も必要になる。

シンクタンク、ブリューゲルの上級研究員ヘザー・グラッベ氏は「大きな懸念は、多くの国が依然として場当たり的な緊急対応に過度に依存していることだ。それは費用がかさむうえ、しばしば非効率だ」と語った。

ただ、政府が支出拡大を試みれば、投資家の反発を招く可能性もある。特にフランスやイタリアでは債務残高が既に高水準にあり、各国は防衛やグリーンエネルギー移行への投資も迫られている。

こうしたジレンマはECBを巻き込む可能性がある。ECBは過去10年間、インフレ率が低すぎた時期に借り入れコストを抑えるため、各国の国債を数兆ユーロ規模で購入してきた。

ブジェスキ氏は「支出需要がこれほど多ければ、政府債務は増加方向に向かうだろう」と指摘。「そして、債券市場で突然の売りが発生した場合、ECBに追加の量的緩和を求める圧力が高まることになる」と述べた。

[ロイター]
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