日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)が力強い戻り歩調を見せています。8月14日の日経平均株価は4営業日連続で続伸し、終値は68,713円。取引開始直後には一時69,600円台まで上値を伸ばし、7月上旬以来となる「7万円の大台」を射程圏に捉える場面もありました。
より広範な銘柄で構成されるTOPIXも終値ベースでの最高値を更新するなど、株式市場のモメンタムは大きく改善しています。
「適温」への期待で相場は劇的回復
現在の世界的な株高と日本株の上昇を強力に後押ししているのが、アメリカのマクロ経済指標の軟化と、それに伴うインフレ懸念の和らぎです。
7月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.4%の上昇で、市場予想に一致。前月の3.5%からも伸びが鈍化しました。さらに、7月の生産者物価指数(PPI)も前月比で横ばいとなり、こちらは市場予想を下回りました。
急激な原油高が一服したことも重なって、市場ではFRBによる早期の追加利上げ観測が後退しています。アメリカの金利先物市場を反映する「フェドウオッチ」では、次回(9月)のFOMCで政策金利が据え置かれる確率は一時約60%に達しました。
景気後退を招かない程度の緩やかな労働市場の減速と、波乱のないCPI・PPIの結果は、投資家にとって居心地の良い「ゴルディロックス(適温)経済」への移行を期待させます。これにより、投資家心理は劇的に回復しているのです。
加えて、1ドル=159円台半ばへと再び弱含んでいる円相場も好材料です。7月末に実施された政府・日銀による協調介入の効果が遠のくなか、根強い人気を誇る「円キャリー取引」が継続しており、海外投資家の日本株買い意欲を刺激する構図は依然として揺らいでいません。
主役に返り咲いたAI・半導体株
個別銘柄では、6月下旬からの調整局面で大きく売り込まれていた「AI・半導体関連株」に再び資金が向かい、相場の主役に返り咲いています。
その復調を最も象徴しているのが、半導体検査装置大手のアドバンテスト<6857>です。8月13日に急落前の水準を奪い返したのち、14日には一時約8%高となる38,730円を付けて、連日で上場来高値を更新しました。