今年の「全国学力・学習状況調査」の結果が公表された。日頃の教授活動(授業)の効果を検証し、指導の改善に役立てるための調査だが、子どもの生活習慣との関連も注目ポイントだ。
子どもが早いうちからスマホを持ち、動画視聴やSNSに長時間のめり込むことが問題視されている。これらの時間が長いグループほど、教科の平均正答率は低くなる。小学校6年生の国語だと、1日30分未満の群では70.7%なのに対し、1日4時間以上の群では52.9%だ。勉強時間が削られることに加え、夜更かしで寝不足になり授業に集中できない、ということも考えられる。
現在の特徴としてもう一つ、勉強に際してICT機器(パソコン、タブレット等)が使われるようになっている。教育の情報化が進んでいる以上、勉強スタイルの情報化も進んで当然だが、学力との相関関係を見ると奇妙な傾向が出てくる。

ICT機器を使った勉強時間に基づいて児童・生徒を6つのグループに分け、各グループの平均正答率(スコア)を線でつないだグラフにすると<図1>のようになる。これによると、利用時間が長い群ほど正答率が低い傾向にある。
機器を使わない群(グラフ中の「ゼロ」)は家庭の経済力が低い等の理由が考えられるが、その他の群では利用時間と正答率が逆に相関している。長時間使うグループでは、学校を休みがちな(不登校の)子が多いのかもしれないが、ICT機器に依存し過ぎることにはマイナスの影響もあるだろう。検索で調べものをしたり、生成AIにアイデアを尋ねたりする使い方だろうが、そういうことに慣れすぎると、自分の頭で考えることが少なくなる。関係のないコンテンツを閲覧して、ダラダラ勉強にもなりがちだ。