<為替> ドルが下落したものの1カ月ぶりの高値付近で推移した。原油価格の下落でインフレ懸念が幾分緩和する中、市場は明日開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの可能性を見極めようとしている。 主要通貨に対するドル指数は0.2%安の101.35。それでも、6月下旬に付けた高値の101.80に近い水準を維持した。 ドルの底堅さは、ここ数カ月間における連邦準備理事会(FRB)の政策見通しの大幅な見直しを反映している。中東での紛争を受けたインフレ懸念の高まりや、ウォーシュFRB議長のタカ派的な姿勢を背景にした利上げ観測から、米債利回りは4月以降、着実に上昇している。 コーペイのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「トレーダーはFOMCを明日に控え、流動性を確保し、ドルの買い持ち(ロング)を積み増している」と指摘。その上で、「表面的には、どちらの決定でもドルには強気の地合いに見える。利上げなら間違いなくドルの押し上げ要因となり、タカ派的な据え置きなら利上げ観測が9月に持ち越されるだけだ」と述べた。 同氏はまた、投機筋のドル買い持ち高が積み上がっている点を指摘。政策当局者からハト派寄りの姿勢がわずかでも示唆されれば、急激な巻き戻しが起こる恐れがあると警告した。 LSEGのデータによると、市場は29日のFOMCで25ベーシスポイント(bp)の利上げが実施される確率を約40%と織り込んでいる。1週間前は約20%だった。9月までの利上げ確率は約95%とみられている。 週内には主要中銀の金融政策決定会合が相次いで開催される。イングランド銀行(英中銀、BOE)と日銀は、それぞれ30日と31日に開く会合で金利を据え置き、インフレ上昇に警戒感を示すと広く予想されている。日銀は円相場を支えるため、追加利上げの可能性を残すとみられているが、当局者は利上げの時期やペースについて曖昧な姿勢を維持する可能性が高い。前出のシャモッタ氏は「円がまた心理的な節目に近づく中、トレーダーは財務省とハイリスクなチキンゲーム(根比べ競争)を繰り広げている」と述べた。ドルは対円ではほぼ横ばいの163.77円。ユーロは0.2%高の1.1393ドル。 英ポンドは0.1%高の1.3288ドル。 暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2%安の6万3493ドル。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りが低下し、10年債利回りは1カ月ぶりに3営業日連続低下の見通しとなった。市場は29日に発表される連邦公開市場委員会(FOMC)の結果に身構えている。 この日は原油先物が下落し、北海ブレント先物は取引時間中に5%超下落し、2週間ぶり安値を付ける場面もあった。中東地域の緊張の高まりを受け、原油価格は先週、100ドルに急騰したものの、その後は緊張緩和の兆しから反落した。

ボンドブロックス・インベストメント・マネジメントのシニア投資ストラテジスト、ジョアン・ビアンコ氏は「原油安により将来的なインフレ圧力が緩和することで、利回りはやや低下する」と指摘。「原油供給の混乱や、石油価格の高止まりという観点から見れば、それは紛争の再開と関連している」とし、紛争の緩和は石油価格の下落につながるとの見方を示した。 市場は明日のFOMCの結果発表に注目。CMEのフェドウォッチによると、市場は25bpの利上げが実施される確率は29.4%とみており、1週間前の25.7%から上昇した。ただ、利上げのハードルは市場が現在織り込んでいるより高いとみられる。 10年債利回りは3.9bp低下の4.602%。一時、1週間ぶりの低水準となる4.588%を付けた。過去3営業日では計約10bp低下した。 金利動向に敏感な2年債利回りは4.8bp低下の4.275%と、1日としては7月15日以来の大幅な低下幅となる見通し。30年債利回りは3bp低下の5.095%。こちらも3日連続の低下となる見通し。 2年債と10年債の利回り格差は32.3bp。 供給面では、財務省が実施した440億ドルの7年債入札は精彩を欠く結果となった。応札倍率は2.49倍と、平均並みとなった。 物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が2.169%、10年物が2.195%。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> ダウ工業株30種とS&P総合500種が続伸して取引を終えた。今週にアップルなどハイテク企業の四半期決算発表を控える中、半導体株が急落したものの、ボーイングやコカ・コーラの上昇がこれを相殺した。ナスダック総合は小幅続落した。 マイクロソフトは29日の決算発表を前に1.1%上昇。アマゾン・ドット・コムは30日の発表を控え、0.2%下落した。 アップルは1%近く上昇し、340.08ドルを付けた。取引時間中には342.89ドルの高値を付けて時価総額が一時、初めて5兆ドルに達した。同社は30日に決算を発表する。 人工知能(AI)関連の巨額投資で恩恵を受けてきた半導体株は、直近の下落に上乗せする形となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4.5%安となった。同指数は6月22日に付けた終値ベースの過去最高値からは約25%下落したが、年初来では依然として56%上昇している。 S&P500の主要業種ではヘルスケアが2%超上昇、主要消費財が約2%上昇、素材は1.7%上昇した。一方、半導体株の下落を受けて情報技術は1%超下落した。 ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は「こうしたハイテク以外の銘柄への資金流入の背景には何があるのか。一因はバリュエーションだ」と指摘。「国内総生産(GDP)は堅調で、労働市場も着実に推移している。多くの地域で個人消費が再加速している証拠がある」と述べた。コカ・コーラは5%上昇。通期の売上高・利益見通しを引き上げたことが好感された。ボーイングは4.8%上昇。経営再建計画の進展に伴いフリーキャッシュフローがプラスに転じた。 FRBは29日に政策決定を発表する予定。CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込む金利据え置きの確率は71%、0.25%ポイントの利上げ確率は29%となっている。 金利上昇は、債務による資金調達への依存を強めているAI関連企業に一段の圧力をかける可能性がある。 特殊ガラスメーカーのコーニングは第3・四半期の売上高見通しが市場予想を下回り、株価は12%急落した。一方、健康医療関連データ会社IQVIAホールディングスは通期利益見通しを引き上げ、株価は14%上昇した。 ホワイトハウスがイスラエルのネタニヤフ首相とウクライナのゼレンスキー大統領を迎える中、中東とウクライナの緊張が緩和するとの観測から、原油価格の下落も相場全体を下支えした。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> FRBの政策決定を控え、ドル高が重しとなり、金は1週間ぶりの安値を付けた。

スポット金は1オンス=4026.49ドル(1.2%安)まで下落し、8月物の米金先物は0.9%安の1オンス=4038.70ドルで清算された。

ドルは1カ月ぶり高値付近で推移し、海外の買い手にとってドル建ての金が割高となった。 FRBによる利上げ観測や高止まりするエネルギー価格がインフレ懸念を強め、金相場の下押し要因となっている。

コメルツ銀行は年末の金価格予想を300ドル引き下げ、1オンス=4500ドルとした。米政府とイランの協議が進展する可能性がある一方、交渉が決裂すれば米国による攻撃再開の懸念も残る。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 米国時間の原油先物は約5%下落し、2週間ぶりの安値を記録した。米国とイラン間の戦闘の一時停止が、戦争終結に向けた交渉につながるのではないかという期待感が浮上した。ただ、過去の戦闘停止はあくまで一時的なものに過ぎなかった。

清算値は、北海ブレント先物が4.27ドル(4.8%)安の1バレル=84.09ドル。米WTI先物は3.35ドル(4.1%)安の79.26ドルだった。ブレントは7月13日以来の安値、WTIは7月16日以来の安値で取引を終えた。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 163.82/163.

87

始値 163.92

高値 163.93

安値 163.65

ユーロ/ドル NY終値 1.1385/1.13

89

始値 1.1360

高値 1.1405

安値 1.1357

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 98*19.0 5.0917

0 %

前営業日終値 98*03.0 5.1250

0 %

10年債(指標銘柄) 17時05分 98*06.0 4.6062

0 %

前営業日終値 97*29.5 4.6410

0 %

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*01. 4.3662

25 %

前営業日終値 99*22.8 4.4010

8 %

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*30.1 4.2809

3 %

前営業日終値 99*27.6 4.3230

3 %

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 52747.32 +537.24 +1.03

前営業日終値 52210.08

ナスダック総合 24876.91 -55.17 -0.22

前営業日終値 24932.08

S&P総合500種 7428.78 +15.60 +0.21

前営業日終値 7413.18

COMEX金 8月限 4038.7 ‐38.3

前営業日終値 4077.0

COMEX銀 9月限 5752.9 ‐118.3

前営業日終値 5871.2

北海ブレント 9月限 84.09 ‐4.27

前営業日終値 88.36

米WTI先物 9月限 79.26 ‐3.35

前営業日終値 82.61

CRB商品指数 379.1858 ‐4.3069

前営業日終値 383.4927

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