[ワシントン 28日 ロイター] - 米商務省が28日発表した6月の財(モノ)の貿易赤字(季節調整済み)は前月比4.2%減の1015億ドルとなった。輸入が幅広く減少したことを反映したものの、縮小幅は限定的で、4─6月期(第2・四半期)も貿易が経済成長を押し下げる要因となった可能性が高い。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は1000億ドルの赤字だった。
モノの輸入は82億ドル減の3062億ドル。ただ、企業が人工知能(AI)関連投資を加速させていることから、先月の輸入減は一時的なものである可能性が高い。前年同月比では16.6%増加した。
品目別では消費財が3.8%減と減少をけん引した。資本財は2.0%減だったものの、前年比では37.4%の大幅増となった。食品と自動車はいずれも2.5%減少した。工業用資材も1.9%減少。原油価格の下落が影響したとみられる。
モノの輸出は38億ドル減の2047億ドルと、5カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。石油を含む工業用資材の輸出が急減したことが響いた。米国・イランの停戦合意を受けた原油価格の下落を反映したとみられる。
品目別では工業用資材の輸出が4.4%減と落ち込み、これも原油価格の下落を反映したとみられる。食品は3.1%減、資本財は1.1%減となった。一方、自動車は5.1%、消費財は3.2%、それぞれ増加した。
パンテオン・マクロエコノミクスのシニア米国エコノミスト、オリバー・アレン氏は「貿易データを国民経済計算に組み込んだ当社モデルによると、純輸出は第2・四半期の国内総生産(GDP)成長率を約1ポイント押し下げる見通しだ」と指摘した。
米政府は30日に第2・四半期のGDP速報値を発表する予定。ロイターがエコノミストを対象に行った調査では、第2・四半期の経済成長率は年率換算で2.1%と、第1・四半期と同じ伸びが見込まれている。
貿易は2四半期連続でGDPを押し下げている。貿易により予想される押し下げ効果の一部は、堅調な設備投資と個人消費の回復見通しによって相殺される可能性がある。ただ、4四半期連続で取り崩されている在庫の動向は依然として不確定要素となっている。