[東京 28日 ロイター] - 気象庁によると、28日午後4時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とする強い地震が発生、最大震度7を熊本県宇城市と氷川町で観測した。その後も震度5弱の揺れが発生するなど余震が続いている。気象庁は有明・八代海に津波注意報を一時発出した。
周辺には半導体産業が集積しており、台湾積体電路製造(TSMC)の工場では従業員が屋外に避難した。熊本城総合事務所によると、2016年の地震からの復旧を進めている同城では石垣の一部が崩れた。
震源の深さは約10キロ、地震の規模を示すマグニチュードは推定7.1。熊本県八代市や宇土市などでも震度6強の揺れを観測した。記者団の取材に応じた高市早苗首相によると、すでにけが人が出ており、停電や火災が発生している地域もある。道路や橋の損壊、建物の倒壊もみられるという。高市氏は、引き続き同程度の地震の発生に注意を呼びかけた。
原子力規制委員会によると、九州電力の玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)、川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)、四国電力の伊方発電所(愛媛県伊方町)に異常が出たという報告はない。一方、熊本県内の約4万8000戸で停電が発生している。阿蘇くまもと空港は滑走路を閉鎖した。
JR九州によると、午後5時34分現在、九州新幹線の博多─鹿児島中央間、鹿児島本線の大牟田─八代間、川内─鹿児島中央間などで運行を見合わせている。NHKは、熊本県八代市の八代駅でJR貨物の貨物列車が脱線し、横転したと報じた。NEXCO西日本によると、九州道の栗野インターチェンジ(IC)─植木IC間で上下線とも通行止めとなっている。
政府は官邸危機管理センターに官邸対策室を設置するとともに、関係省庁の局長級による緊急参集チームを招集。内閣府の調査チームを被災地に派遣した。
TSMCの工場がある熊本県菊陽町では震度5強を観測。TSMCによると、震度が基準に達したため従業員が屋外へ避難した。同じく菊陽町に工場があるソニーグループ、合志市に工場がある三菱電機もロイターの取材に「状況を確認中」とした。