<為替> ドルが買われやすい地合いが続き、対円ではやや下落したものの、なお163円台後半で推移した。市場では来週の日米中銀の政策決定会合が注目されている。終盤の取引でドル/円は0.02%安の163.81円。前日には一時163.98円まで上昇し、1986年11月以来、約40年ぶりのドル高・円安水準を付けていた。ドルは対円で週初から約0.9%上昇。週間ベースとしては5月以来の大幅な上昇率となる。片山さつき財務相は24日の閣議後会見で、1ドル=163円台後半で推移する為替相場に対する見解を問われ、過度な為替変動に対しては「断固たる措置を果断にやる」と改めて表明。「(為替の)具体的な水準については、いつものように申し上げることは控えさせていただく」と断った上で、為替対応に関し、「必要に応じていつでも適切に対応する。それは断固たる措置を果断にやるということ」と語った。 ただ、円相場を支えるための「口先介入」の効果は限定的にとどまっている。市場関係者の間では、日銀による一段の積極的な利上げなどの協調的な対応がない限り、政府・日銀が為替介入を実施しても、これまでの介入と同様に、効果は短期的なものにとどまるとの見方が出ている。米財務省は23日に公表した半期に一度の外国為替政策報告書で、日米間の金利差が縮小しているにもかかわらず、円安が継続しているとし、円相場の過度な変動は望ましくないと警告。「金融政策の正常化は、インフレ期待を安定させ、為替レートの過度な変動を抑制するのに役立つ」としたほか、名目賃金は顕著に上昇したもののインフレが家計の購買力を圧迫しているとして、日銀に追加利上げを求めた。LSEGのデータによると、日銀が30―31日の金融政策決定会合で利上げを決定する可能性はほぼ排除されている。日銀は6月の前回会合で半年ぶりに利上げを決めており、その影響を見極めると見られている。 米国では6月のインフレ指標が落ち着いた内容となったことを受け、一時は米連邦準備理事会(FRB)は利上げを先送りするとの観測が広がったものの、中東情勢の緊迫化を背景に原油高が進み、インフレ圧力への懸念が再燃したことで、利上げ観測が再び高まっている。 LSEGのデータによると、28─29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決定される確率は35.8%と、1週間前の12.8%から上昇した。 終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.01%高の101.46。週初からは約0.7%上昇し、5週間ぶりの大幅な上昇になった。ユーロ/ドルは0.06%安の1.1369ドル。欧州中央銀行(ECB)は23日に開いた理事会で、予想通り金利据え置きを決定。同時に、中東での紛争再燃によるエネルギー価格急騰によるインフレ上振れリスクを踏まえ、9月の追加利上げの可能性に含みを残した。 LSEGのデータによると、ECBが9月の理事会でに利上げを決定する確率は70.8%。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 10年債利回りが18カ月ぶり高水準から低下した。原油価格が下落し、1バレル=100ドルの水準を割り込んだことが背景にある。ただ、来週開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、同会合がタカ派的なサプライズになるとの見方も多く、市場では慎重な姿勢が続いている。イラン戦争の激化に伴い原油価格は上昇基調にあり、インフレの長期化を巡る懸念が連邦準備理事会(FRB)を追加利上げに向かわせる可能性がある。この日発表の経済指標では、S&Pグローバルが発表した7月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は53.6と、6月の51.9から上昇し、8カ月ぶりの高水準となった。サッカーのワールドカップ(W杯)や米独立記念日の連休に関連した支出を背景に、サービス業PMIが53.6と、6月の51.2から上昇し、昨年11月以来の高水準となったことが寄与した。6月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で62万8000戸と、前月比1.6%増加し、2カ月続いた減少から反転した。CMEのフェドウオッチによると、フェデラルファンド(FF)金利先物市場は現在、FRBが来週のFOMCで利上げを実施する確率は36%との見方を織り込んでいる。1週間前は13%だった。 2年債利回りは2.94ベーシスポイント(bp)低下の4.331%。週間では16bp上昇の勢いで、5月11日以来の上昇幅となる見込み。10年債利回りは1.98bp低下の4.683%。週間ベースでは14bp上昇と、こちらも5月11日以来の上昇幅となる見通しとなった。 2年債と10年債の利回り格差は拡大し、34.8bpとなった。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> まちまちで取引を終えた。人工知能(AI)への巨額投資に対する懸念から半導体株が売られる中、ナスダック総合は続落。一方、ダウ工業株30種は反発、S&P総合500種も小幅反発して終了した。

マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、メタ、アップルといった大型企業の決算発表を控える中、米グーグルの親会社アルファベットが22日、設備投資計画を150億ドル引き上げると発表したことで市場は水を差された。

S&P500の主要11業種では、情報技術が0.88%安と下げがきつかった。一方、不動産が2.4%高で上昇率トップとなった。デジタル・リアルティー・トラストが11%急伸し、上げをけん引した。通期のFFO(営業活動によるファンド)見通しを引き上げたことが材料視された。

インテルは7.9%安。前日示した第3・四半期(7─9月期)の利益・売上高見通しは市場予想を上回った。AIデータセンターの構築拡大を背景に中央演算処理装置(CPU)への需要が高まる中、今後2年間の投資計画も拡大するとした。

その他の個別銘柄では、エネルギー関連サービス大手のSLBが11%高。第2・四半期の利益が市場予想を上回ったことを受けた。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.32対1の比率で上回った。ナスダックでは値下がり銘柄が値上がり銘柄を1.25対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は150億3000万株。直近20営業日の平均は182億2000万株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 中東情勢の動向やインフレへの影響を見極める動きが強まる中、金は小幅に上昇。金現物は、米東部時間24日午後4時10分(日本時間25日午前5時10分)時点で、1オンス=4052.78ドルと前日比0.1%高。前日は約2%下落していたが、週前半の押し目買いが支えとなり、週ベースでは0.9%上昇した。米金先物8月限の清算値は0.5%高の1オンス=4070.80ドルだった。 米連邦準備理事会(FRB)の政策決定を来週に控え、投資家は会合結果を注視している。CMEのフェドウォッチによると、市場では9月の米利上げ確率が約82%と見込まれている。アナリストは、金の足元の強さは押し目買いやショートカバーによるものと指摘し、原油高や利回り上昇が回復を抑制する可能性があるとした。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 米国とイランの和平協議再開に向け中国が仲介に動き出したと関係筋が伝えたことを受けて売られ、4%超下落した。ただ、週間ベースでは大幅高を維持した。清算値は、北海ブレント先物が3.91ドル(3.88%)安の96.78ドル。週間では10%近い上昇となる見通し。米WTI先物は2.88ドル(3.12%)安の1バレル=89.31ドル。週間では8.27%上昇となる見通しとなった。

今週は米国とイランの攻撃の応酬や、イエメンの親イラン武装組織フーシによる紅海での船舶攻撃を受け、原油相場は上昇していた。トランプ米大統領は、紅海でサウジアラビアの石油タンカー2隻を攻撃したことを受け、イランとフー​シ派に対する「大規模な軍事的報復」を警告。JPモルガンのアナリストは、原油供給の混乱が1カ月延びるごとにブレント相場は1バレル当たり7─8ドル押し上げられ、混乱が3カ月続けば月間で平均1バレル=114ドル前後に達するとの見方を示した。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 163.84/163.86

始値 163.78

高値 163.87

安値 163.65

ユーロ/ドル NY終値 1.1367/1.1369

始値 1.1382

高値 1.139

安値 1.1365

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 97*18.00 5.1606%

前営業日終値 97*13.00 5.1710%

10年債(指標銘柄) 17時05分 97*19.50 4.6811%

前営業日終値 97*14.00 4.7030%

5年債(指標銘柄) 17時05分 98*21.00 4.4309%

前営業日終値 98*16.75 4.4610%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*19.50 4.3370%

前営業日終値 99*18.13 4.3600%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 51947.25 +235.60 +0.46

前営業日終値 51711.65

ナスダック総合 24975.82 -161.87 -0.64

前営業日終値 25137.69

S&P総合500種 7411.98 +3.68 +0.05

前営業日終値 7408.30

COMEX金 8月限 4070.8 +20.6

前営業日終値 4050.2

COMEX銀 9月限 5890.6 +85.2

前営業日終値 5805.4

北海ブレント 9月限 96.78 ‐3.91

前営業日終値 100.69

米WTI先物 9月限 89.31 ‐2.88

前営業日終値 92.19

CRB商品指数 395.6704 ‐4.5063

前営業日終値 400.1767

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